バンドを組んでも手ぶらでスタジオ練習に行けるボーカリスト。
身軽でいいのがメリットではありますが、ワンランク上を目指すなら練習に便利なアイテムも揃えてみませんか?
また、ボーカリスト経験がまだ浅いなら色々と買いそろえて形から入るというのもモチベーションキープのためには悪くありません。
今回はあると便利なものからぜひ購入して欲しいものまで紹介していきます。
■ マイク
ボーカルならなんといってもマイマイクを1本は持ちたいところです。
SHUREのSM58は業界標準と言っていいほど一般的なマイクで、どこのスタジオ・ライブハウスでも準備されています。
しかし、個性が大事な音楽において、みんなと同じものを使うというのはなんだか面白くない気がしませんか?
マイクの周波数特性やバンドの環境、そして自分の声質や声量を考慮してマイク選びをするのがセオリーですが、商品説明だけではよくわからず楽器屋さんでも購入前のマイクを試させてくれる店舗は少ないというのが現実。
何を選んだらいいかわからない場合は見た目で選んでしまうのもアリです。
ギターやベースも最初は見た目で選び、その結果愛着がわいて大事な1本になったというのはよく聞く話です。
ただし、見た目で選ぶにしろ以下の3点に気を付けてください。
- ボーカル用マイクを選ぶ
- USB接続しかできないものは自宅用
- レコーディング用コンデンサーマイクはライブで使えない
コンデンサーマイクにはライブ向きにカスタマイズされているものもありますがそう多くはありません。
ボーカル用ダイナミックマイクでUSBマイクと謳っていないものを選べば間違いないでしょう。
また、配信用や楽器用などもあるので注意してください。 使えないことはないですがよほどの意図がない限りバンドのボーカルで使うものではありません。
■ エフェクター
エコーなどはスタジオやライブハウスの設備でかけることができますが、エフェクターがあれば自分の手元・足元で操作できるようになります。
さらにリアルタイムでハーモニーを作ったり、ボカロ作品などでおなじみのケロケロボイスをかけたりできます。
まだまだ使用者は多くないので上手に使えば一目置かれる存在になれます。
ボーカルエフェクターについては以前のコラムでも執筆しているので読んでみてください。
■ メトロノーム
ドラムやギターだけでなく、音楽をやっているなら全ての人がメトロノームを使って練習するべきだと思っています。
特にボーカリストの中でも楽器を弾くことがない人はリズム感がよくないとバンドメンバーに指摘されてしまうことがあります。
裏拍がとれていないとか、バスドラやベースを意識して聞いていないなどが原因ですね。
普段からメトロノームを使って裏拍を感じながら練習するだけで練習の成果は全然違ったものになりますし、メトロノームとベースだけで練習するのも効果的です。
ちなみに音痴と呼ばれている人のほとんどは音程がとれていないだけでなくリズムもとれていません。
リズムが曲に合わせられるようになれば多少音程がずれていても不思議とそこまでヘタには聴こえなくなるものです。
メトロノームはスマホアプリでも無料ダウンロードできるものがたくさんありますし1000円程度でも購入できます。
しっかりリズムトレーニングをしたいなら15000円程するBOSSのDB-90をおすすめします。
メトロノームとしては高額ですが、著者はもう10年以上も愛用しています。
対応できないリズムパターンはないと言っていいほどで、ズレを教えてくれるリズムコーチ機能を使えばずっと遊んでいられます。
メトロノームは上級者になれば必要ないということはなく、ずっと使い続けるものなので思い切って最初に高いものを買ってしまうのも悪くないでしょう。
■ ネブライザー
吸入器とも呼ばれていて、喉にミストをあてて炎症の緩和や乾燥を防ぐものです。
喘息や気管支炎の治療を目的として作られたもののようですが、薬液のミストではなく真水や生理食塩水を使用することでボーカリストの喉ケアとしても使われています。
著者はどういうわけか飲酒をして騒ごうが風邪をひこうが喉が痛くなることがないので使用したことはありませんが、一度使ったボーカリストはもうやめられないというほどの効果を感じるそうです。
Mr.Childrenの桜井さんとB’zの稲葉さんが対談したYouTube動画があるのですがおふたかたともネブライザーを使用しているようでした。
ボーカリストにとって喉のケアは楽器のメンテナンスと同様に大切な事なので、不安がある人や痛めやすい人は試してみてください。
■ パワーブリーズ
POWERbreathe ( パワーブリーズ ) / プラス スポーツ(超重負荷) BCPB2003
アスリートが使うことを目的に作られた器具でありながら呼吸筋を鍛えられるということでトレーニングに使用するボーカリストも多い商品です。
こちらもB’zの稲葉さんが使用している姿がきっかけとなり、ヒゲダンの藤原さん、UVERworldのTAKUYAさんなど実力派ボーカリストが使用していることから購入に至ったという人が多いようです。
パワーブリーズで呼吸筋が鍛えられることと音感に直接関係があるわけではないのですが、呼吸に余裕がでることで音程を調整する余裕が生まれます。
また、一度にたくさんの酸素を取り込めるようになるので、ロングトーンの後半で音程がブレることがなくなります。
アスリートも使用していることから運動だけで付けられる筋肉とは異なるという見解もあるので、日々のボイトレメニューに加えてみるのもいいでしょう。
■ カメラ・三脚
ボーカリストと言えばステージ上で最も注目を浴びる存在であり、ほとんどのバンドでセンターに立つパートです。
観客は歌だけでなく、ボーカリストのステージアクションや歌唱時の表情などにも心を奪われます。
ですので、普段の練習ではその姿を映像として残し、繰り返し見ながら改善していくことが重要です。
毎回自分を撮るのはなんだかナルシストみたいで恥ずかしいとか、変な動きをしているところをバンドメンバーに見られるのが恥ずかしいという思いもあるかもしれません。
しかし、メンバーには恥ずかしいところを見られ続けるからこそ、観客には恥ずかしいステージを見せなくて済むのです。
自分で確認するためのものなので撮影はスマホや安いデジカメに三脚を付ければじゅうぶんですが、どうせならライブでも高画質・高音質で撮影できるものが欲しいという人にはZoomのQ2n-4Kをおすすめします。
120dbの音圧にも耐えられるのでライブハウスやスタジオでも音割れなく録音ができ、映像も4K画質で残すことができます。
大きさ的にもかさばらないところが嬉しいですね。
ZOOM ( ズーム ) / Q2n-4K 4Kハンディビデオレコーダー
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