
バンドでアコースティックライブや路上ライブなどをやろうとした時、多くのドラマーが持ち出すのがカホンですよね。
確かにカホンは価格も手頃で持ち運びにも便利なパーカッションです。
しかし、みんなこぞってカホンを使うのでちょっと他人との差別化をしたいと考えている人も多いのではないでしょうか?
そんな人におすすめしたいのがウォッシュボードです。
直訳すると洗濯板ですね。
洗濯板と言えば洗濯機が普及していなかった昭和の日用品なので、どんなアイテムかパッと頭に思い浮かぶのは60代以降の人ではないでしょうか。
そんな懐かしの日用品がなんと楽器として使えるのです。
基本的には自分で作るものなのでサウンドハウスでも販売はしていません。(材料は買えます。)
作るといっても家庭にある工具で簡単に作れるので欲しい人は自作してみてください。
■ ウォッシュボードはどんな楽器?
洗濯板はギザギザの板に衣類やタオルなどを擦り付け汚れを落とすものです。
このギザギザがギロのような役割をするパーカッションで、これを基盤に自分で好きなものを取り付けていきます
スプラッシュや小さなカウベルがオーソドックスですが、計量カップや自転車に取り付けるベルなど、音が出るものならなんでもありです。
この動画の28秒ほどのところから動画主が自作したと思われるウォッシュボードの演奏を聞くことができます。
あきらかにお鍋のフタのようなものが付いていますね。
カントリーの曲などで使われることが多いのですが実際には全然ジャンルを選びません。
どんな音を出すかはカスタマイズ次第なので、自分のやる曲に合わせて楽器を作っていけるというのもウォッシュボードのいいところです。
■ 洗濯板はどこで買える?
ベースとなる板はお近くのホームセンターなどで販売しているかもしれませんが、そのほとんどが木製か樹脂製のものでしょう。
木製は温かみのあるサウンドが出そうですが、耐久性を考えると金属製のものがいいのでネットで【ウォッシュボード】と検索してみてください。
ギロのようなギザギザ部分が金属製のものを見つけることができます。
ギロが木製なのでウォッシュボードも木製でもいいのでは?と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、ウォッシュボードは金属製の指抜きというものをはめて演奏します。
木材に対して金属を擦り付けるとすぐに木が傷んでしまいますよね。
ギロを演奏する時は象牙やプラスチックなどの棒を使うのが一般的です。
どうしても木製のウォッシュボードが欲しい人は金属の指抜き以外のものを使って演奏することをおすすめします。
■ ウォッシュボードに取り付ける楽器
先程も書いた通り、鍋のフタだろうが計量カップだろうがなんでもアリです。
ただ、どうしても楽器として作られたもの以外はサスティンがなかったり耐久面で劣ったりしますよね。
色々取り付けるとしても安定して鳴る楽器もいくつか装備しておきたいところです
スプラッシュの中でも6インチの小さなもの、そしてこのエイジド加工がウォッシュボードに付けた時にいい味を出してくれます。
スプラッシュは8~12インチのものが定番ですが、この6インチはサスティンも短いところがウォッシュボードのサウンドに合います。
2000円弱で手に入るところも魅力ですね。
なんと350円という驚きの低価格でカウベルが買えてしまいます。
何かで代用できそうでできないのがカウベルのサウンドです。
日用品をウォッシュボードに並べるのもいいですが、カウベルのようにアクセントあるサウンドも取り付けておきたいものです。
こちらも6インチのコンパクトサイズなので違和感なく取り付けることができます。
取り付け場所としてはウォッシュボードの下に吊るしておくのがよさそうです。
アクセントに使うほか、場合によっては取り外して通常のタンバリンとして演奏することもできるので便利です。
○ ウォッシュボードの作り方
YouTuberさんが自作している動画があったので見てみてください。
取り付けるものは人によって様々なので材料も異なるものの、基本的にはホームセンターで揃います。
と言ってもネジやドライバーなのですでにお持ちの方も多いでしょうね。
好きなところに好きなものを取り付けていくだけの簡単作業ですがひとつだけ注意点があります。
カウベルのようなある程度重量があるものや、シンバルのように強く叩くものを取り付けるネジは取り付ける際に木工用ボンドで補強しておいた方がいいでしょう。
ネジ穴が緩くなってしまったら別な場所に付け直さなければならなくなりますからね。
■ まとめ
ネットで完成品のウォッシュボードが販売されていないものかと探してみたのですが見つけることができませんでした。
やはりボードを購入し、そこから先は自分で作るしかないようですね。
しかし、手作りする楽しさも含めてウォッシュボードの魅力ではないでしょうか。
身の回りにある意外なものから欲しかった音が見つかるかもしれませんし、おもちゃの楽器や壊れた楽器が妙にマッチすることもあります。
試してみた結果、期待したものではなかった時は別なパーツに変えるのも簡単ですしね。
まだウォッシュボードをアコースティックライブなどで使用している人を見ることはほとんどないので、持っているだけでも注目を集めること間違いなしですよ。
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