
アコースティックギターやピアノ等で弾き語りをしているみなさん、演奏の場にお困りではないですか?
ライブハウスではバンドの方が歓迎されますし、ソロやコンビでチケットノルマを売り上げるのもなかなか難しいものがあります。
そのため、アコースティックイベントは演者側からするとけっこうな人気イベントで、応募多数で参加できないことも多々あります。
ではいっそのこと自分でイベントを開催してしまうのはどうでしょうか?
規模にもよりますがイベントを興すのはそれほど難易度の高いものではありません。
著者は学生時代から音楽関係のお祭りごとが好きでしょっちゅう人を集めてはイベントを興していました。
今回はその経験からイベント開催までの流れの一例を書いてみたので参考にしてみてください。
1. 場所探し
最初に考えなくてはならないのはアコースティックイベントを開催させてくれる場所探しです。
ライブハウスやジャズ喫茶のようなあらかじめ演奏できる環境が用意されているところもいいですが、穴場はまだそういうイベントを行ったことがないような場所です。
ちょっと勇気を出して飲食店などの店主に交渉してみましょう。
著者がこれまでに交渉してきた場所は飲食店に限らず、スーパーや病院、町内まつりのステージなどちょっと風変わりな場所まであります。
店舗を構えて営業している以上、人集めをしたいというのは同じなので意外と話を聞いてくれますよ。
とは言ってもやはり一番交渉しやすいのが飲食店です。
ショットバーや居酒屋の夜営業中心のお店ですね。
ただ、それ以外のお店もこちらからの提案次第で話にのってくれます。
例えばラーメン屋さんでやった時の話ですが、イベントの日はチャーシューや餃子などのおつまみメニューとお酒にメニューを絞り営業してもらいました。
普段は食べてすぐに店を出る印象が強いラーメン屋さんでも工夫次第です。
場所代は無料~2万円くらいで交渉できます。
2. 必要機材
飲食店などにはスピーカーが備え付けられている場合も多いですが、ほとんどがただのリスニング用なので期待することはできません。 必要な機材は全て自分で用意しましょう。
○ PAシステム
客席側に向けるスピーカー、アンプ、ミキサーは必要不可欠です。
練習スタジオなどに備え付けられているものは10万円以上かかっているので、同じようなものを揃えるとなると少し費用がかかります。
しかし、音圧の少ないアコースティックライブであればCLASSIC PROのPAセットなら格安で揃えられます。しかもマイク付きです。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CLASSIC PRO PAセット CSP10 x2 + PM08 + マイク + スタンド
アコースティックライブ向けとして紹介していますが、音量を抑えた生ドラムならバンドでの演奏にもじゅうぶん耐えられるスペックです。
○ DI(ダイレクトボックス)
ギターはエレアコプレイヤーが多いイベントになるのでDIは用意しておきたいところです。
アンプからの出力でもいいのですがDIを希望するプレイヤーは多いでしょう。
全国のライブハウスで利用されているほとんどがBOSSのDI-1です。 30年以上販売されていて、大きな外見の変化もないので見覚えがありますよね。
BOSS ( ボス ) / DI-1 定番ダイレクトボックス(DI)
ド定番の商品なのでこれもいいのですが、CLASSIC PROからはCDI-1AというDIがなんと2980円で販売されています。
1万円オーバーのDI-1と比べると安すぎますが、高評価レビューやスペックを見る限りコスパに優れた商品です。
アコギ2人の弾き語りも想定して最低2台は必要ですね。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CDI-1A アクティブDI
○ ギターアンプ
ギタリストなら自分で用意して欲しいところですが、逆にイベンターならアンプくらい用意しておけと言われたら言い返せません。
できればギターアンプは用意しておくべきでしょう。
アンプはJC-120がライブハウス、スタジオで超定番です。
ですが出力が大きすぎるので実はけっこうな会場においてオーバースペックだったりします。
飲食店などのアコースティックライブならJC-40でも問題ない音量が出せます。
サイズ感から自宅アンプと思われがちですが、自宅だとかなりボリュームを絞らないと使えないくらいのパワーがあります。
ROLAND ( ローランド ) / JC-40 ギターコンボアンプ
また、アンプは自分で持っている人はそれをイベント用として出演者に貸し出してもいいですし、楽器店などのレンタルなら1日5000円程度で借りることもできます。
○ マイク類周辺
最初に紹介したPAセットにも1本付属するCLASSIC PROのCM5Sはおかしいくらいのコスパ抜群商品です。
商品ページにも【これ以上のコスパはなし!無敵のベストセラー】と自信に満ち溢れたコメントが書かれていますが本当にその通りで、もはやサウンドハウスには利益がない商品なのではないかと思っています。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CM5S ダイナミックマイク
他にもブームスタンドやMIX050マイクケーブルなどCLASSIC PRO製品で揃えると初期費用を抑えることができます。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / MSB/BLACK ブームマイクスタンド
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / MIX050 マイクケーブル 5m XLRキャノン
3. PR活動
なにかしらのお店でイベントをやるに当たってお店側も出演者も人が集まらなければメリットはありません。
できるだけたくさんの人が集めて次回に繋がるようにしましょう。
○ Twitter、Facebookを利用する
SNSを利用して告知やPRをするのは基本ですが、TwitterとFacebookは押さえておきましょう。
どちらかしか利用していない人もいるためです。
イベントの名前を考えたらその名前で専用のSNSを作ります。
そこでイベントの出演者募集情報を流しておけば演者は割と簡単に集めることができます。
同じ地域の弾き語りをしているアカウントなどを率先してフォローし、リツイートやいいね!をつけてあげるとフォロワーも集まりやすくなり、宣伝力のあるアカウントに育ちます。
○ ホームページ、ブログを作る
必須ではありませんがオフィシャルホームページがあるといいですね。
お店側にもどんなイベントかという雰囲気を知ってもらうことができますし、文字数が限られたTwitterだけでは伝えきれない情報も書くことができます。
ホームページ作りが難しいという人は無料ブログでイベント情報を書いていくだけでもいいでしょう。
無料ブログはたくさんありますが、おすすめははてなブログ(https://hatenablog.com/)です。
無料の中ではSEO(サイトを検索エンジンに拾ってもらいやすくする手法)にも強く、広告を消したい時は月額600円~で運用できます。
また、ブログやSNSにはトップ画像やイベントのwebポスターを掲載したいところです。
これはCanva(https://www.canva.com/)というチラシやバナーの作成サイトを利用すると便利です。
有料プランもありますが無料プランでもかなりデザイン力のあるものが作れます。
直感的に使えるので画像編集ソフトなどが使えなくてもちょっといじっていればおおよその使い方がわかります。
まとめ
以上がイベント開催までの大まかな流れです。
ネックになるのはやはり必要機材をそろえる資金です。 手持ちの機材で使えるものがたくさんあればいいですが、新たに購入しなければならない機材も多いでしょう。
しかし、イベント参加者から参加費を集めれば利益を出すこともできます。
場所代を支払っても1万円くらい手元に残るような金額設定にしてみてください。
おそらく1ステージあたり1組2~3000円程度が相場になるでしょう。
機材購入費用に10万円かかったとしても、毎月イベントを行えば1年もあれば機材購入費が取り返せてしまいます。
2年目以降は得た利益で古くなった機材の入れ替えやグレードアップを行っていくこともできます。
自分自身がイベンターとなることで好きな時に好きな場所で演奏できますし、イベントを通じて他の演者との繋がりができ楽しみも増えます。
興味を持った人はまずは行きつけの飲食店などから声をかけてみてはいかがでしょうか?
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