こんにちは、ネモトです。
今回は私が好きなAPI500シリーズについて語っていきたいと思います。
■ そもそもなんなの?
専用シャーシと電源を必要とするが、比較的安価でコンパクトに自分好みの仕様にすることができるモジュールシステムです。耳を着ける必要がありますが19インチラックに搭載できますよ。
元々はアメリカ西海岸で流行ったような気がしますが、現在はどこにでもあるポピュラーな機材ですね。コンパクトなので宅録に向いています。それもあって安価なものが沢山出てきています。16年くらい前は個人で使うような機材ではなかったです(私の周囲だけかもしれませんが)
*API500モジュールの中には定番モデルをモジュール化したものもあります。モジュール化された定番モデルには触れたことがないため、私が聞いた音と多少異なっていると思います。紹介する機材のうち、アタマに「使ったことはない」と書かれた機材の信憑性は低く、あくまで参考程度にとどめてください。
ここから本編です。
■ 電源&シャーシ
シャーシがないと話になりません。
私が見たことがあるのはAPI純正でした。
API ( エーピーアイ ) / 6-slot lunchbox (6B-HC)
今は様々なものがありますね。
使ったことがないので評価はできません。
一般論としては純正を使うべきかなと思います。
とはいえ宅録程度なら安いのでいいと思いますよ。本格的なマスタリングに使うなら止めますけどね…。
API ( エーピーアイ ) / 565
個人的に最高のモジュール、スイープフィルターです。
簡単に言うと変化量は固定で作動周波数を無段階で調整できるフィルターです。
これは音を作るときにすんごい便利。録った音を流しながらツマミを回しているだけで調整するべき周波数にアタリをつけられる。その後イコライザーで細かく調整するだけ。
フィルターなので音を小さくすることしかできないのですが、それがまた良い。ブーストした(音を大きくした)場合コンプ/リミッターやマスターボリュームの調整が必要になる場合が多いのですが(当たり前だけど音割れしちゃう)小さくするのならその場では必要ないです。最終的に調整するけど。
フィルターサウンドは違和感の少ない自然な音になるのでこれだけでも結構いい音作れちゃいます。イチ推し。
API ( エーピーアイ ) / 550B
これもまた素晴らしい。シンプルな4バンドEQなのですが、オイシイところに設定されているため非常に使いやすいです。
プロポーショナルQなので結構深いセッティングも可能。高くね?と思う方もおられると思いますし私も思いますがいいものですよ。
API ( エーピーアイ ) / 312
マイクプリの名機、312です。APIの特徴はヘッドルームの広さ、見通しの良さだと思っています。
後述する1073と比較するとナチュラル。
コテコテの真空管サウンドではなくうまい具合に調整されています。コレもおススメ。
BAE ( ビーエーイー ) / 1073 500シリーズ・モジュール
*使ったことはないです
言わずと知れた超名機「NEVE 1073」とまったく同じ方法で設計されています。
1073は発売されてからずっと愛され続けてきた超名機です。80年代は少々不振になりましたが90年代に入ると再評価され、今でも「ビンテージニーヴ」を求める人は後を絶ちません(創設者ルパート・ニーヴはNeve Electrics社から離れ違う会社に移ったり新たなブランドを立ち上げたりしました。レオ・フェンダーがいた頃のフェンダーを求めるような感覚だと思ってもらえれば)
全ての帯域を1段階上へと強化し音を太く、飾りつつも耳に刺さらないシルキーな高域、暴れ出さないよく躾けられた低域。マーベラス。通すだけで十分すぎるほど良い音がします。 これは500シリーズ用に再構成されたものですが、他にもたくさんの再現された製品があります。
( NEVE 1073の検索結果 )
Golden Age Project ( ゴールデンエイジプロジェクト ) / PREQ-73 PREMIER
音質と金額はほぼほぼ比例するのでとりあえず予算を決めてから選ぶと楽でしょう。
DRAWMER ( ドローマー ) / DS101
*使ったことはないです
ゲートの定番、ドローマー。
確実な効果を発揮します。安めなので2台買ってステレオ化してもいいでしょう(実質DS201ですね)
BBE ( ビービーイー ) / SM500
これまた超定番ブランド。安い。 エンハンサーは波形を変えることにより音を変化させる機材です(イコライザーは基音を変えます)使いやすいですが、強くかけると不自然な音になりがちなので軽くかけるように心がけてください。
A DESIGNS ( エーデザインズ ) / EM-PEQ
*使ったことはないです
私の大好きなパルテックを再現したものです。
以前書いたのでこちらを参考に。
関連記事『初心者向け!傑作機「EQP-1A」と安くて使えるEQPタイプ「EQP-KT」について語りたい』
構造的にオリジナルとは違ったニュアンスになっていると思いますが、メーカー的に信頼できそうなので入れました。
こんなところかなぁ。
最後に使ったことはないけど使ってみたい機材を紹介して終わります。
AMS Neve ( エーエムエスニーヴ ) / RMX 16 500 series module
帰ってきた伝説。ワクワクします。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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