ベーシストから根強い人気を誇るHIP SHOT / Xtender Key。取り付けた弦のチューニングを、任意のチューニングから一瞬で変えることができる便利なアイテムです。一般的には4弦や5弦に取り付け、ドロップDやドロップAチューニングとするために使用します。
とても便利なアイテムながら、一般的なペグよりも複雑な構造にみえるのか、取り付けは難しいのではないかという質問を多数いただきます。
そのことから実際の取り付け方について今回はご紹介します。
まずは取り付けするベースに合うXtender Key を探しましょう!
とはいっても、HIP SHOT / Xtender Keyで調べてもBT1やBT2など数字が違うモデルがたくさんあって、どうやって選んでよいやら・・・
そんなときはまずご自身のベースの以下赤線の寸法を測ってみてください。


ここの寸法と比較しながら寸法が近いXtender Key を選んでください。
寸法が同じモデルがあれば迷わずそのモデルを選びましょう。
取り付けネジのネジ穴加工などネックの木部に加工しないで取り付けられるならそれが一番美しくて良いと思います。
ただし、ベース側のペグ取り付け穴やネジ穴の状態によっては調整をしなければならないこともあります。交換の際は、あくまでも加工前提となることを予めご留意ください。

今回は、このBT-1を取り付けます。
HIP SHOT (ヒップショット) / BT1 NICKEL
最初は、元々取り付けられていたペグを外しましょう。
ペグを固定するためのネジはサイズがとても小さく、ネジに合ったドライバー以外で回そうとするとネジ穴が潰れてしまったり、ネジが折れてしまう場合もあるので注意しましょう。

元々のペグが外れたらXtender Key を取り付けます。
Xtender Key に付属している固定用ネジと、元々取り付けられていたネジのサイズを比較し差がないかチェックします。
ほぼ同じ場合が多いのですが、Xtender Keyに付属している固定用ネジが元々取り付けられていたネジよりも径が太い際、そのまま捻じ込もうとするとネジを捩じ切ってしまう場合があり、ネジ穴の開け直しなどの作業が必要となります。
ネジが折れてしまうと、ネジ穴に残った折れたネジの救出というとても大変な作業が必要になってしまいます。ネジ穴が小さい場合は、ネジに合わせ拡張をしてください。

では実際に取り付けていきましょう。
Xtender Key自体を以下画像の赤丸部分のネジを外し分解します。

分解したパーツを紛失しないように気をつけましょう。

画像のように5個のパーツに分解することができます。

まずは土台となるプレートをヘッド裏にネジ止めします。

プレートを固定したらヘッドトップ側から弦を巻きつけるシャフトを入れます。
ネジ穴がプレート側に来るように向きに気をつけましょう。

先程取り付けたシャフトを通すようにツマミがついたパーツを取り付けます。
シャフトが落ちないようにヘッドトップ側から抑えながら取り付けるとより素早く行えます。

最後にギアを取り付け最初に外したビスを取り付ければ完了です。
取り付けるときはギアとシャフトに噛み合う向きがありますので注意してください。
たったこれだけの作業で取り付け完了です。
取り付け終わったら弦を巻き付けXtender Key の調整を行います。調整は以下1から3の手順です。
1. まずはレバーを↓この状態にし、自分がいつもチューニングする高さまで弦を張っていきチューニングを行います。

2. チューニングが完了したら↓のようにレバーを動かしチューニングの下がり具合を確認します。

3. レバーを動かした状態で希望のダウンチューニングの音程よりも高い場合は赤丸で囲った調整ネジを緩め、低い場合は逆に調整ネジを締めます。
一度では合わず、上記1から3を数回繰り返し行うことでXtender Keyを使用したチューニングを変える際の誤差が減っていきます。ワンタッチで希望のチューニングへ変更できるようしっかりと調整しましょう。
以上で取り付けと調整が完了です!
いかがでしたでしょうか。
難しそうに見えるXtenderの取り付けも意外と簡単!ぜひチャレンジしてみてください。
皆様のお役に立てれば幸いです。
ベース用エキステンダー一覧