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セラミックコンデンサのリーク

PLAYTECH「JAMMER Jr.」のメインヒューズが切れるという症状。一見して電源トランスのリークが疑われる症状で、それが原因であればヒューズの切れ方が激しく内部が黒くなる事が多い。しかし、本件のヒューズの切れ方はアンプのオーバーロードの様な切れ方であった為、メインボードの不具合を疑い調査に掛かると、トランス2次側コネクタから入って直ぐの高周波ノイズフィルター用セラミックコンデンサの一部が僅かに変色していた。特性を調べてみると、リークしていて短絡状態であり、当該コンデンサ交換にて完了となった。今回は機種依存の専用パーツではなく、汎用パーツの交換で済んだ為、手持ちパーツによって最短時間で完了することができた。

リード・タッチ

AMPEG SVT3PRO:「演奏中に音が出なくなる」という症状。電源投入当初は問題無く動作していたが、暫くすると突然動作が不安定になり、音量が下がると共にバリバリノイズが発生し、やがて音が出なくなるという現象が確認出来た。
しかし、電源回路や真空管、その他の動作が不安定になっているような様子は無く、挙動としては、信号回路内でのSWやコネクタ接点又は半田不全による接触不良のような感触だった。軽いショックや基板の撓みなどの影響は全く受けず、また使用用途が振動の激しい大型エンクロ―ジャーの上に乗せて稼働させる事を前提に設計されていて、基板自体も両面プリントのスルーホール構造の為半田不全の可能性は低い。また、内部コネクタの接続箇所が多いものの、全て大型のしっかりしたコネクタが採用されている為原因の推測が難しい案件だが、兎に角明確な現象が出ている以上は何処かに原因がある事には間違いない。その後、一旦電源を落としてメインボードを外し、裏面の状態をくまなく調べて行くと、1点だけ不審点が見付かった。
それは、明らかに異極間リードの先端が殆ど接触している状態で、原因はほぼこのポイントに違いないと判断出来た。その部分を正常な状態まで離した上で、残りを精査して異常が無い事を確認した上で組み込み動作チェックを行うと、今度は問題無く動作し続けて修理完了となった。
しかし、当初の症状を振り返ると、電源投入当初はミクロのピッチで離れていたリード間が、ほんの数分後の温度変化に伴う僅かな基板又はリードの撓みでリード間タッチが発生する例は、長年の経験の中でも初めて見る症状。しかも、新品の内は隠れていて数年使用してから現れてくる症状というのは、埃や接圧不足に伴う接触不良の発生なら兎も角、逆に接触するという現象は想定外であった。しかし結果的に考えれば、新しい内はギリギリだった隙間が温度変化による伸縮や振動の影響で僅かなリードの反りが発生したものと考えられる。

プリ管の不具合

ギターアンプLaney『IRT STUDIO』時々音出ず。暖かい日、寒い日をまたいで1週間以上、ダミー負荷を掛けたフルパワードライブや小音量動作などの変化を与えながら、繰り返し断続ランニングしても一度も症状が現れてくれない。機材は全体的に比較的新しく、外傷や過熱跡なども無い為、故障個所の目星が全く立てられない。
そこで暫く付きっきりで根比べをしていた処、ついにプリ管の一つのヒーターが消えて数十秒間音が出なくなる現象を一度だけ確認。
一旦電源を落として当該真空管を外し、封入されているガラス越しに見える限りでは、ターミナルからヒーターに繋がる内部のスポット溶接などの接続状態にも目に見えた異常は見られず、再度装着して動作させると、軽くショックを与えようがランニングしようが、全く何事もなかったかのように動作しているものの、症状はハッキリと確認出来た。
複数の真空管が搭載されている機材の場合、ヒーター電圧を供給する回路は数本分の真空管に同時に配分しているので、その内の一つだけの真空管のヒーターが消えると言う事は、個別の真空管の直前で配線の断線や、ソケットの導通不良などが存在しない限り、真空管の単独不良と言う事になる。
そこで当該ソケットや周辺プリント配線をチェックしたが全く異常は見られなかった為、プリ管の不良と判定してパーツ交換とした。
古くなればヒーター断線やゲイン落ちなど、一定の状態を示す不具合は時々あるが、今回の様に、時々ヒーターが消えると言う現象は非常に稀な事例となる。

RHYTHMチャンネルで音が出るはずがない...

PEAVEY 6505Plus 112 Combo:LEADチャンネルは正常だが、RHYTHMチャンネルの音が出ないということで、オシロスコープで入力から、音の経路を辿って行ったところ、2段目のプリ用真空管入力をプローブで触ったら音が出た。
しかも触れば触るほど正常に近づくということで、波形を見ると電源投入時にマイナス側に張りついていて、触るとGNDレベルに近づき音が出るが、無音時でも一定のDC値にならず、ふらふらしている。
初段の真空管出力と2段目の入力の間の回路を調べてみるとップリングコンデンサの後に直列抵抗が入っているのみ。
通常の回路ではカップリングコンデンサの後はGNDへ終端されているはず(HPFを構成していて、DC Cut)。
そこで基板をよく見ると実装されていない抵抗がある。
回路パターンはあるが、実装されていない部品というのはよくある話だが、在庫品の基板と見比べてみるとそちらは実装されていて、まさに前述の用途に使用。
同じ抵抗値を実装し、チェックしてみると正常に動作し、修理完了。
なぜ実装されていなかったかは不明だが、メーカー出荷検査時には音が出た可能性は否定できない。

1本の整流ダイオード

HARTKE HA5500:TUBEプリが動作しないという症状で、診断すると、プリ管のヒーターが点灯しておらず、当然ながら真空管が動作していなかった。
このシリーズのアンプは、大型キャビの上に設置してドライブするという運用方法が多い事もあってか、キャビの振動を受けて内部基板の半田にクラックが入り、主に主要レギュレータICや平滑コンデンサのリード部分でクラックによる断線が発生して音が出なくなったり、音が途切れたりする事例はしばしば確認できており、その場合は基板を裏返して怪しい部位の半田修正を行えば、比較的容易に解決出来る故障であるが、今回の事例はちょっと毛色が変わっていた。
そんな訳で先ずは、内部に付着した埃を奇麗に取り除いてから、真空管のヒーターが断線していないか、ソケットが劣化していないか調べた上でヒーター回路の電圧を測定。このヒーターのピン配置は番号で覚えていなくても、真空管を覗き込むと、内部にある白いヒーターの細いリードが電極のピンにつながる様がよく見えるので、改めて確認の上、再度測定してみるが、やはり電圧が0Vになっていて、明らかな故障状態だった。
そこで基本的手順の一つとして(電源を落とせば内部配線は繋がったままでOK)基板を裏返し、一通り怪しい部位の半田修正を行った後、問題のヒーター電源回路を追ってみるが、電子パーツの外観も半田状態も良好で、パーツ焼けや半田クラック、プリント配線の断線など目に見える異常は見られない為、電源トランスのヒーター電源用タップ間の導通やコネクション状態を調べて異常無き事を確認した後、次の調査手段に移る。
此処まで確認して異常が見られないとなると、次は電気的特性の異常が濃厚となってくるので、基板を裏返したままの状態でも短絡等が発生しない様に養生したうえで電源を投入し、電源トランスの二次側以降に発生する電圧を調べて行く。
先ずトランスの二次側の電圧はAC9V出ているので、整流回路入口の短絡はない様で先ずは一安心(短絡していたらオーバーロードによる電圧降下が発生し、電源トランスにダメージを与えかねないので)だが、整流回路の後の電圧が、出ていない訳ではないが一寸低く、両波整流なので少なくともDCで12V 程度は出ている筈の処が7V程度しかなく、その為に、次に繋がる5Vのレギュレーターが動作していないような挙動を示している。
稀にレギュレータICが壊れていてレギュレーション電圧が現れない事もあるが、ロード抵抗値も正常で、オーバーロードも無いままレギュレータに入る前の電圧が低いという状態なので、レギュレータICが原因である可能性は低く、そうなるともう、ブリッジを組んでいる4本の整流ダイオードしか残るパーツがなくなってくる。
と、ここまで来ればほぼ先が見えた感じだが、各ダイオードのリードを片側ずつ外してテスターで素子の特性(純方向と逆方向の抵抗値)を調べてみると、1本のみ断線反応が現れた処で原因究明完了となり、こいつを交換して一件落着となった。

開けてみれば

FENDER 216-0500-410:今回お預かりした個体はまだ真新しく、殆ど使用されていない様子だったが、症状は深刻で、取り敢えず音は出るものの、音量が上がって筺体が振動すると、激しいショックノイズが発生して、まともに演奏できない状態だった。
試しにボリュームを絞って本体に軽いショックを与えてみると、やはり同じノイズが発生し、状態的には何処かの接触不良の模様。古いアンプではエフェクトジャックの内部接点の酸化で音が途切れる症状が出ることがあるが、この個体はまだ新しく、なにより音途切れとは違ってノイズの出方が激しい。また、これ以上、外からは診断のしようがないので、首を傾げる思いでキャビからアンプ部を外してみることにした。
大出力チューブアンプは割れ物であることに加え、重量級の出力トランスと電源トランスを積んでいて、外す時にバランスを崩すと思わぬ破損を招く恐れがあるため、キャビを一旦横向きに倒し、キャビから繋がっている配線を外し、固定ネジを外す順序も考慮し、その状態で低い位置のものから順に緩めて外します。
その後慎重にアンプのフレームを引き出してみると、今回は内部基板がお目見えした瞬間に当たりが掴めた。
なんと、入力回路付近のカップリング・コンデンサ(種類は電解コンデンサ)が、基板と基板の間に挟まるように飛び出して、ついでにやや潰れている。
これは滅多に無いことだろうが、恐らく製造時の組み込みミスにより、基板の外側に傾いていたコンデンサに気付かずにコントロール基板を組み込んだ時に、メイン基板との間の狭いギャップに挟んでしまったものと思われる。明らかに強い連続ストレスが加わっており、当初のメーカー検品時には症状が現れなかったものの、輸送中の揺れや振動により、コンデンサの潰れが大きくなり、恐らくはリードも徐々に抜けかけ、コンデンサの内部で剥離が始まったことにより、現状では軽い振動でも不規則な導通不全が起きてノイズ源になったという経緯だろう。
ともあれ推理はこの位にして、結果はと言えば、構造的に作業がやや手間取るものの、不具合は当該コンデンサの交換のみであっさり解決となった。

真空管劣化と半田クラック

 ギターアンプ系に於いても、急に音が出なくなった、ノイズが乗る、音が割れる、ゲインが落ちたとトラブルは色々です。ギターアンプ系はPAアンプと違いキャビの上にスタックしたり、大型キャビに組み込まれていたりと、精密機器としては厳しい条件の中で稼動している事が一般的である為、傾向的には振動に起因するトラブルの比率が多くなります。

 特に楽器としての音質に拘るモデルでは、プリから出力回路に至るまでデリケートで発熱量の多いチューブを多用するモデルが多くなり、トランジスタモデルよりも振動や電圧変動、温度環境に影響され易くなる傾向にあります。そのため、チューブの劣化に起因する音量低下やノイズの増加が発生し易く、またチューブそのものの劣化以外でもソケット接点の表面が汚れたり、接点金具の緩みが発生して接触不良を引き起こす場合もあります。

 あとはキャビの振動に起因するPCB上の半田クラックが上位を占めて来ます。モデル的な傾向としては、HARTKEのベースアンプヘッド系ではメインPCB上の大型電解コンデンサのリードやレギュレータICのリード付近の半田クラックによりバリバリ音が発生したり、音途切れが発生する事が有ります。PEAVEYやAMPEG系ではヘッド、コンボ共にプリ及びメインPCB上の内部連結コネクタ端子のリードやトランジスタのリード、続いて大型電解コンデンサのリード周辺での半田クラック、更にINPUT/OUTPUTジャックの半田部分のクラックが見られます。

 いずれも大半の場合は怪しい部分に半田修正を施す事により機能回復が見込めます。半田修正時の注意点としては、キャビから内部を引き出しての作業となる為、必ず電源をOFFにしてから作業に取り掛かる事はもとより、プリントパターンの損傷や隣のランドとの半田ショート(短絡)、特にPEAVEY系アンプの半田修正の際は電源ラインのコンデンサに高電圧の電荷が残っている場合が有りますので、くれぐれもご注意下さい。時にはコンデンサの容量抜けやトランジスタの内部シュートなどによりパーツ交換が必要になる場合もあります。

 半田クラック以外で良くある症状としてはPOTのガリです。軽度の物は、使用頻度が低いが為にPOTの内部カーボン被膜の表面に酸化膜が発生して接触不良を起こす場合で、この場合はPOTを何度か繰り返し回転させる事によって治まったり、接点復活材で改善される場合が多くあります。一方、使用頻度が高い環境で重度の場合は、カーボン被膜が摩耗消滅してしまう場合があります。このケースではPOT交換が必須となりますので、その他不具合のケースと同様、お買い求めの販売店にメンテナンスのご相談となります。

異物混入か

GALLIEN-KRUEGER 800RB:音が歪む。この症状の場合、すぐに電源を入れては危険な場合が考えられるので、先ずは天板を開けて内部を調べると、電源回路内にブリッジダイオードが大小2個有り、小さい方のブリッジ周辺に黒変個所が確認された。一見、内部でリークして此処から煙が出た様な様子だったが、よく見ると中心に小さな点が有り、スパークした様な痕なので、周辺を調べてみると、最寄りのリード線上にもスパークの痕跡が有り、一時的に小さな金属片のような物が混入してスパークしたものと思われる。

1本の抵抗

PEAVEY BACKSTAGE:音が出ない。検証すると、電源は入るが音が出ない。しかしTAPE INから入力すると正常に音が出るので、入力回路のトラブルらしき所までは直ぐに判断がついたが、そこからが曲者だった。一通り半田チェック、パーツチェックを行うが、外観上特に異常は見られなかったので、トランジスタやダイオードに異常は無し、続いてコンデンサまで調べたが何れも問題なし。そこで今度は、回路を動作させておいて半田面を調べられる状態に仮組みし、信号を入力して端からオシロで追っていくと、何故か初段のトランジスタの出力が無い。先のチェックでトランジスタに異常が無い事は調べがついているため、余計不可解であったが、バイアス電圧がおかしい様なので、周辺の抵抗不良を疑い端から抵抗値を測っていくと、遂に1本の抵抗の断線を発見した。普通は抵抗断線の原因は過大電流が流れたり破損したりという場合が多く、良く見ると異変が現れている場合が多い物だが、今回の場合は、ごく稀に見る全くの初期断線の模様で、外観上の変化は全くなかった。ともあれ、この抵抗を交換した所全機能が回復した。

セメント抵抗

EDEN WT600:音が出ない。電源は入るものの、入力しても全く音が出ない状態だった為、調査していくと、パワーアンプの直前に信号を入力すると出力され、2つあるパワーアンプモジュールはどちらも問題ないことが判明した。原因はプリアンプに有るようだが、真空管も動作している様だし、ICも壊れている様子は見受けられない、そこで入力から信号を追っていくと、真空管付近で信号が途絶えている。どうもプリアンプに掛かる電源電圧が落ちているようだが、特にショートなどで負荷が増大している気配もなく、プリに入る所で電圧が途絶えている模様だった。今度は電源ラインを中心に追っていくと、電源モジュールの裏に忍ばせてあった大型のセメント抵抗が断線していた。特に電流が流れ過ぎたような形跡も無いので、何故切れたかは不明だが、この抵抗を交換したところ正常動作が得られ、完了となった。

内部コネクタ

ACOUSTIC IMAGE 411AA:電源入らず。検証すると、電源を入れてもパワーLEDが点灯せず音も出ないが、スピーカーからは微かに残留ノイズが聞こえるのでパワーアンプは動作している模様。そこでシェルを固定しているネジを外してアンプモジュールをそっくり外して調べようとした所、電源トランスが本体側に固定してあった為、本体からそっくり分離する事は出来なかった。少し持ち上げた状態で横から指を伸ばしてコネクタを外そうと思ったが、構造的に先ずはプリとメインを分離した方が良さそうだった為一旦メイン部を固定してプリ部のみ外しに掛かると、何の抵抗も無く外れてしまった。基板が存在する以上何も繋がっていない筈は無いので確認すると、基板上のコネクタ同士がスライド式に直接結合できる構造になっていたが、その部分が全く合わさっていなかった。ある程度使用されている物なので初めから接合されていなかった物ではなく、ユーザーが何らかの理由でメンテナンスを加えた時に接合せずに組み込んでしまった物と思われる。

コンデンサのリーク

HARTKE HA3500:電源入らず。検証すると、先ずメインヒューズが真っ黒に断線している。この状態は非常に大きな過電流による事から、出力モジュールのショート又は電源回路の整流回路付近のショートが疑われるので、先ずはボードに実装されたままの状態でブリッジダイオードを調べてみると短絡反応が見られた為、ダイオードのリードを外して調べると、単体では正常であった。そこでプリント配線側を調べてみるとそちらがショートしていた。既にパーツを外す為にトランスのコネクタ等は抜かれていて、ショート反応を示す可能性がある回路は遮断されている為、残った回路にぶら下がっているパーツが不良と言う事になる。そこで配線を追っていくと、トランス配線から基板に入った直後にあるノイズフィルター用コンデンサを測定するとショートに近いリークが確認され、このコンデンサが犯人であった。コンデンサ交換にて完了。

ただの電球切れ

CRATE V58:パイロットランプが点かない又は点滅する。検証すると、電源は入って音は普通に出ているがパイロットランプに少しショックを与えると点いたり消えたりする。未だ殆ど使用していない新品同様のもので、不具合はパイロットランプ周辺のみと言う事までは直ぐに判明したが、電球を回したり傾けてみたり、兎に角何かすると点灯したりソケットの配線なのかソケットそのものの接触不良なのか分かり難い。結局配線状態からソケットの接点金具には異常無し、電球のフィラメントが微妙に断線していて電球の中でつながったり離れたりしている事が判明、遠回りした後電球交換にてあっさり完了となった。

2階建て基盤 その1

PEAVEY TMAX:レベルが変動して安定しない。検証すると不安定な症状は確認できたが、パツンパツンとハッキリした変化のある接触不良の症状ではなく、何となくゲインが上がったり下がったりと言う不安定な症状だった。TUBEのポストゲインのツマミを触ると改善されるが、演奏中にまたレベルが急激に落ちると言う事なので、ポストゲインのPOT周辺を集中的に調べたが特に異常無し。その為先ずは全体をざっと調べる事にしたが、先ず入力SWの接触不良が気になるので接点を活性化。その時点では未だ症状は改善されない。そのまま調べて行くとパワーインジケーターの点灯が不完全だった為原因を追究。こちらはプリント配線の一部が断線していて半田修正。当然こちらも症状とは無関係だった為、一旦プリアンプを外して半田面をチェックした後、2階建て構造である基板の結合部分のコネクタの接点を調べると、コンタクトしていたと思われるスポットに小さい黒点が幾つか見られたので、コネクトピンを全て研磨して活性剤を塗布して組み立て、動作チェックすると安定動作が得られた。どうやらポストゲインのPOTをいじると様子が変わるという現象は、その時に基板が微妙にたわんで接点の接触状況が変化した物と思われる。

2階建て基盤 その2

DANELECTRO DD1E:音が出たり出なかったりと言うもの。検証すると、ジャックを動かすと音が途切れる現象があり、いかにもジャック不良と言う感じの症状だったが、半田状況や接点の状態など幾ら調べてもジャック周辺には問題が無かった。最終的に2階建て構造になっている基盤同士を接続するコネクタに接触不良の兆候が有る事が判明。接点を磨いて組みなおした所問題なく完了となった。結果から判断するとジャックを動かした時の微妙なたわみがコネクタの接触に変化を与えて音が途切れるという状態であったといえる。

問題は蚊帳の外

GALLIENKRUEGER 700RB:1時間位経過すると徐々に音が小さくなって最終的には出なくなってしまい、しばらくすると復旧する。先ずはパーツや一連の動作状況に異常が無いか確認したが全く問題が無く、症状に波を起す原因となる事が考えられるコネクタ接点等に緩みも無い。実際に数時間のランニング・テストを行っても現象は出ない為アンプは異常なしと判断。同梱されていたスピコンケーブルも真新しかったが、スピコン内部の接続部分を調査すると若干の緩みが見られ、結局その緩みが原因となって接触不良を起こしていた物と判明。

内部のナットが外れてショート

HARTKE HA3500:電源入らず。開けてみるとヒューズが飛んでおり、出力モジュールが動作不良を起こしていた。出力モジュールを調べると出力トランジスタが2個、ショート状態で壊れていた。原因は定かではないが、電源トランスのネジ止め部分でナットが外れて内部で踊っており、そのナットが動作中にアンプのトランジスタのリード線に触れてショートした物と思われる。

有効な状況聴取

PEAVEY BLAZER158:時々音圧が変化したりクリーンチャンネルで時々歪みが出たりする。検証しても状況が把握できない為先方に状況確認をした所、小音量時でも電源投入直後でも発生し、暫く正常な事もあるが必ず発生するとの事。またショックに反応することが多い、ボリュームやジャック周りにはあまり関係ない模様と言う詳しい状況説明が得られ、その情報を元に推測すると何処かに導通不良箇所が潜んでいる可能性が濃厚になった。最終的に基板自体には異常は無く、パワーICの放熱板とヒートシンクを介してフレームのGNDに落ちるべき回路が放熱効果を上げる為のシリコングリスによって導通不良を発生させていることが判明した。放熱に必用なシリコングリスは残しながら導通に必用な部分を確保して接地する事によりFIXとなった。

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