ちょっと肌寒かった3月17日(日)、成田駅前にあるオシャレなbar “Narita Radio Taps”で弾き語りライブ「さいとうりょうじ ×杢太郎(Pablo)-投げ銭LIVE in NARITA-」に機材提供という形で参加してきました。

メインスピーカーは周囲300度をカバーする3Dステレオサウンドが魅力のパワードスピーカーAspen Pittman Designs/Spacestation v.3。ミキサーにはQSCのコンパクト・デジタルミキサーTouchMix-8、マイクにはドイツ発のbeyerdynamicダイナミックマイクTG V70d、Aspen Pittman DesignsコンデンサーマイクDT1をチョイスしました。


メインとモニターを兼ねることができるSpacestation v.3は、ボーカルとギターの音をサイドスピーカーから聴くことが可能。今回は、立ち位置の真横チョイ前に置いてこれ1台でバッチリでした。



サイドスピーカーから出る音は「L-R(左右の差)」なので、モノラルである各チャンネルのパンを少しセンターからズラすという方法を採りました。Spacestation v.3はスピーカーのサウンド自体がしっかりしているので補正は最低限で済み、リハーサルをスムーズに終えることができました。
カウンター席にいても、スピーカーの後ろにあたるDJブースにいても、同じ音で聴こえるという点は、アーティストの方々から好評でした。コンパクトなサイズ感も今回の会場にベストマッチしていました。

デジタルミキサーTouchMix-8は、iPadで操作できるため、本体側でゲインを調整したあとは客席に入ってバランスを取ってあげるだけでOK!昔みたいにステージとミキサーを行ったり来たりする必要がありません。スゴイ便利だなと改めて感じました。デジタルミキサーと聞くと、アナログミキサーに比べて操作が難しいんじゃないかと思う人、結構いるんじゃないでしょうか?
QSCはホントにアナログライクなインターフェースで操作が簡単。アナログ卓を使ったことがあれば、あっという間に基本操作を把握できると思います。そして本当にコンパクト。ノートパソコンくらいのサイズで軽いし小さい。そしてQSCエンジニアたちがたくさん検証を重ねて作り上げたプロセッサー、エフェクト、プリセット群は秀逸の一言に尽きます。PA初心者の自分でも、演者のリクエストにしっかりと対応することができました。

ファーストステージはさいとうりょうじ。ナリタのオカゲで初めてライブを見た時からファンです(笑)それまでこんなに荒々しいというか人間味溢れるギターを聴いたことがありませんでした。
ギュッとこらえてためてためてこぼれ落とすかのように鳴らすこぶしの効いたギターソロは唯一無二。リリースされている音源を聴きあさっていくと、歌声も魅力的だということに気づきました。そんなりょうじさんの歌声の魅力を余すことなく伝えてくれているマイク。それを音にしているスピーカー。お客さんたちから見たらあまり目に映らない機材、ただ間違いなくそこにいる縁の下の力持ちたち。サウンドハウスに勤めていて良かった、仕事冥利に尽きると感じた瞬間でした。
ピアノ弾き語りでは、優しく一音一音が胸に響き印象的。ギターも歌もピアノもできるなんて本当にうらやましいです。ギターだけじゃない。THEさいとうりょうじ。ソロアルバムを2枚出ているのでぜひ聴いてほしいです。
セカンドステージは、Pabloのフロントマン杢太郎。こちらもナリタのオカゲで初めてライブを観たとき、ビール飲む手を休めてこれはちゃんと観なきゃと思ったのを覚えています。今日は初めて見る弾き語りスタイル。新鮮でとてもカッコイイと思いました。

アコギってシンプルだけど、それだけに芳醇な音を奏でる楽器だと思います。その時々の感情が手にとってわかるような音が鳴ってくる感じがしました。エレキとはまた違うステキな音が心地良かったです。そして、やっぱりaiwana。名曲と言われる曲は数あるけれど、自分の中でこの曲はまた特別な感じがします。生後9ヶ月の愛娘もこれを聴かせるとスヤスヤ寝てくれるしw
りょうじさんがPabloを抜けてから聴くことはできないと思っていた2人のaiwanaを聴いたときは、自分の琴線が再び震えました。もう震えっぱなしでした。長年一緒にやってきた仲間との音楽は少しくらい期間が空いたり、距離が離れたとしても、一度会って少し音を出し合えばスッと馴染むもんなんですね。これを聴けただけでも今夜ここにいた意味があると思えるものでした。
さいとうりょうじさん、杢太郎さんからステキな商品レビューいただきました!!
Aspen Pittman Designs / Spacestation V.3
beyerdynamic / TG-V70D

あれ、これファンタムいらないの? 最初の感想はそれだった。コンデンサーマイクだと思ったのだ。
あまりにも反応が良すぎて、発音までのスピード感、レンジ、それらは慣れ親しんだダイナミックマイクとはかけ離れていた。それなのに強く歌っても、時に乱暴に声を発しても、タフに受け止めるその様はダイナミックマイクの強さ。無敵じゃん!笑
歌い手にとってマイクの反応が良ければ、どんどん無駄な力を抜くことができるので表現力を豊かにしていくことが可能ですが、従来レコーディング時のコンデンサーマイクでしかできなかった歌唱をライブのステージですることが出来るという可能性にワクワクします。

さいとうりょうじ
2016年に発売した1stアルバム「ME AND SIX STRINGS」がiTunesブルースチャート初登場1位獲得。2018年は半年の間に2度のワンマンライブを成功させ2ndALBUM「My Sweet Allergie」を発表。
特にギタリストとしては 大森靖子/foxcaptureplan/DAOKO/IMALU…etc 様々なシーンへの参加やギター誌の特集に名前が挙げられるなど注目される。タイのスーパースターSTAMPをはじめとする海外アーティストとの演奏も多い。
作曲家としても、双子ラップのP.O.P/ラップアイドルRHYMEBERRYや吉田凛音、NHK Eテレ「シャキーン」、テレビ東京「おはスタ Bラッパーズ ストリート」への楽曲提供 や テレビ東京ドラマ 「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」「ナイトヒーロ―NAOTO」の劇伴音楽を担当するなど活躍中

杢太郎(Pablo)
"東京UrbanRockSoundStyle"を提唱するバンドPabloのフロントマン。
そして今回も本当にたくさんの人にお世話になりました。出演されたさいとうりょうじさん、杢太郎さん、ナリタのオカゲ主催の菅野さん、同じくオカゲDJクルーのみなさん、お店のマスターマサさんとナオさん、聴きに来てくれたみなさん。今回もとても貴重な経験をさせていただきありがとうございました。
現場でしか学ぶことができないたくさんのことを吸収することができたと思います。また次回も機会があれば参加して、より良い音でイベントを支えることができたらなと思っています。