こんにちは。マンドリンについてのブログ、第2回目です。
最近、社内で私のことを「新入社員のマンドリン女子」と言っているスタッフがいると聞いて、名前よりもマンドリンの印象を持ってもらえたことに嬉しくなってしまいました。
社内、社外ともにマンドリンを広められるよう、より一層頑張ります。
さて、前回のブログで、マンドリンには2種類あることを紹介しました。今回はそれぞれを弾いてみて、私なりに感じた違いを書きたいと思います。ちなみに、私はクラシックマンドリンを弾き始めて8年目ですが、フラットマンドリンを弾いたのは今回が初めて。そんな私の個人的感想として温かい目で見てください!(笑)
弾いてみたのは、この4種類。
左から順に、
・クラシックマンドリン(筆者私物)
・SA100 VS (PLAYTECH)
・AM-20 (ARIA)
・AM-40 (ARIA)
です。右3つは全てフラットマンドリン、1番右は「Fスタイル」、真ん中2つは「Aスタイル」と呼ばれます。


フラットマンドリンを初めて弾いてみて、まず感じたのは「思ったより、私が知っているマンドリンと同じ!」でした。違和感があって全然弾けないのではと覚悟していましたが、特に問題なく弾けたので拍子抜けしてしまいました。 とはいえ、違うところは沢山ありましたので紹介します。
違いその1 見た目

・本体の形
フラットマンドリンはギターのように平らな形のため、座って脚の上に乗せたときに安定感があります。普段クラシックマンドリンを弾くときには、楽器と脚の間に滑り止めの布を挟まないと楽器が動いてしまうのですが、フラットマンドリンは滑り止めなしでも弾けました。ただ、AM-40のようなFスタイルのフラットマンドリンは、角のように飛び出している部分があり、座った状態で構えるのが難しく感じました。上級者の皆さんはどのように構えてらっしゃるのか気になりました。
・ピックガード
クラシックマンドリンでは、鼈甲や合成樹脂、木材などが使われ、本体の表板と一体化しています。デザインはメーカーによって様々で、装飾としての役割も大きいように思います。 一方、フラットマンドリンでは別パーツとしてネジで取り付けられており、実用性を重視している印象でした。
・サウンドホール
今回弾いたフラットマンドリンのサウンドホールは、バイオリンや一部のギターと同じ「Fホール」です。こんなに細いすき間で音が響くのだろうかと思いましたが、想像以上に大きな音が出ました。クラシックマンドリンを弾いていると時々ピックをホールの中に落としてしまうので、これなら落とさなくていいなーなんて思いました。
ちなみに、フラットマンドリンにもクラシックマンドリンのように丸いサウンドホールを持つタイプがあり、「オーバルホール」と呼ばれるそうです。
違いその2 大きさ
写真で見るとほぼ同じ長さに見えますが、測ってみると違いがありました。
クラシックマンドリン | フラットマンドリン | |
---|---|---|
指板の端からブリッジまで | 33.5cm | 35cm |
指板の端から7フレットまで | 11cm | 11.6cm |
7フレットまでの長さが違うということは、第1ポジション(1番よく使うポジション)で構えたときに、フラットマンドリンの方が6mm多く指を広げることになります。ですが、弾いているときには気がつかないくらいの差でした。ネックの太さはほぼ同じでした。
違いその3 弦の硬さ
フラットマンドリンの方が弦が柔らかく、クラシックマンドリンの弦で例えるなら、夏場に暑さでのびた弦を弾いているような感覚です。そのため、少ない力で楽に弦を押さえることができました。一方、弦の張りが弱いせいか、トレモロをするときにはクラシックマンドリンで弾く場合よりも右手に深く力をこめないと、音が鳴りにくいように感じます。
フラットマンドリンが、トレモロよりも速弾きやコード弾きに向いている楽器だといわれる理由を実感しました。
違いその4 音の響き
フラットマンドリンは弾いた音がそのまま前に飛んでいく感じで、クラシックマンドリンを弾くときよりも音が近くで鳴っているように聴こえました。一方クラシックマンドリンは、弾いた音がふくらんでから飛んでいく感じで、響きに奥行きを感じます。楽器の形は音の響き方に直結しているのだなと感心しました。
音質は、クラシックマンドリンよりもフラットマンドリンの方が、そしてフラットマンドリンの中でもAスタイルよりFスタイルの方が、金属のようなキラキラ成分が多いように感じました。
このように、比べてみると多くの違いがあり、それぞれの魅力を発見できました。普段弾いているクラシックマンドリンの特徴も改めて客観的に感じることができ、とても新鮮な気持ちになりました。
クラシックマンドリンとフラットマンドリンは用いる音楽のジャンルが異なるため、両方弾く方はほとんどいないかもしれません。ですが、せっかく同じ運指で弾けるので、エレキギターとアコースティックギターを両方弾くギタリストがいるように、もう一方のマンドリンも弾いてみたら面白いのではないでしょうか。サウンドハウスで、マンドリンを始めるきっかけ作りやお手伝いができたらいいなと考えています。
紹介した商品
PLAYTECH (プレイテック) / SA100 VS マンドリン
ARIA (アリア) / AM-20 マンドリン
ARIA (アリア) / AM-40
【追記】
フラットマンドリンに加え、クラシックマンドリンの取り扱いも始めました! マンドラとマンドロンチェロ、ケースなどの関連商品も扱っています。ぜひマンドリンカテゴリーをのぞいてみてください。