Lo-fi Hip Hop(ローファイヒップホップ)とは
去年、一昨年ぐらいから海外のサイトやWEBマガジンなどで目にするようになった音楽ジャンルです。2018年にSpotifyで急成長したジャンル2位とのことで、今まさに盛り上がりをみせているジャンルのひとつです。

Lo-fi Hip Hopのサウンド的特長とは
1.ざらりとした質感のサンプリング
アナログレコードで再生したような、ノイズ交じりのサウンドがこのジャンルの際立った特徴です。近年のアナログブーム相まって、アナログ音源好きにはたまらんです。
さらにチョップド&スクリュードさせピッチを下げたサンプリングが多用されているのも特徴的。メロウなピアノリフの浮遊感あふれる揺らぎは、ほっと一息つきたいときのBGMにうってつけではないでしょうか?
2.極めてミニマルな展開
いわゆるHip Hop バックトラック(MCをのせるためのビート、トラック)と比べると、展開やダイナミックなスクラッチはほとんどなく、アンビエントミュージックのような聴き方もできます。
展開が少ない故に1曲の長さは1-2分程度のものが多く、何曲も続けて聴きたくなるような中毒性があります。
3.和物サンプリングが多用されている
Lo-fi Hip Hopの重要なキーワードとして「アニメ」があります。Lo-fi Hip Hopを専門で流すYoutubeチャンネルでは、ジブリや80年代、90年代の日本のアニメーションの一部をカットアップした映像が繰り返し再生されます。
これは、Lo-fi Hip Hopを製作する若い海外アーティストたちが幼少期に見た日本のアニメに大きな影響を受け、そこにノスタルジーを見出しているからだそうです。曲の中にも随所でサンプリングされた日本語が登場します。いろいろな曲を聴いていると「今の音はあのアニメのサンプリングではッ!?」という発見もあり、非常に楽しいです。
Lo-fi Hip Hop作るなら【無料プラグイン iZotope - Vinyl】
ますます人気が高まりつつあるLo-fi Hip Hopですが、エフェクトプラグインひとつでかなりクオリティの高い作曲ができます。しかも今なら無料でダウンロードできるので、周りのトラックメーカーの皆さんにも共有してはいかがでしょうか?
iZotope - Vinyl
マサチューセッツ州ボストンに拠点を置くオーディオ技術開発メーカーiZotope。こちらの会社からリリースされている「Vinyl」というプラグインソフトは、レコードをターンテーブルで再生した時のサウンド変化やノイズを細やかにシミュレーションすることができます!
レコードの傷やほこりによるノイズをはじめ、盤面の反り具合やターンテーブルのアースノイズまでを再現することができます!
調節可能なパラメーターは全16種類
・MECHANICAL NOISE:ターンテーブルの回転音/モーター・ノイズを設定(-Inf〜20.0dB)
・WEAR:アナログ・レコードの溝の減り具合を設定(0〜100%)
・ELECTRICAL NOISE:フォノイコライザーやプリアンプで生じるノイズのレベルを設定(-Inf〜20.0dB)
・DUST:盤面についた埃のレベルを設定(-Inf〜20.0dB)
・AMOUNT:盤面についた埃の量を設定(0〜100%)
・SCRATCH:盤面についた傷のレベルを設定(-Inf〜40.0dB)
・WARP DEPTH:盤面の反り具合を設定
・WARP MODEL:盤面の反りの種類を4タイプから選択
・SPIN DOWN:オンにすることで、ターンテーブルを止めた際の音の変化をシミュレート
・INPUT GAIN:入力ゲインを設定(-30.0〜0.0〜20.0dB)
・OUTPUT GAIN:出力ゲインを設定(-30.0〜0.0〜20.0dB)
・MONO/STEREO:モノとステレオで出力を切り替え
・BYPASS/ON:Vinylによる処理のオン/オフを切り替えます
・YEAR:ターンテーブルの製造年代を6タイプから設定(1930/1950/1960/1970/1980/2000年代)
・RPM:ターンテーブルの回転速度を3タイプから設定(33/45/78rpm)
初回起動時に求められるシリアル・ナンバーは、My Acountページの“UPGRADE COUPON”の欄に記載されています。
メーカーサイトページの確認、ダウンロードはこちらから!
Lo-fi Hip Hop作るなら【サンプラー Roland - SP404SX】
ROLAND (ローランド) / SP-404SX サンプラー
楽曲製作をはじめ、DJプレイと合わせてのパフォーマンスや演劇現場でのポン出しなど、さまざまな現場で使用されるSP-404SX。Lo-fi Hip Hopアーティストの間でも絶大な人気を博しています。手頃な価格で、それでいて高性能。フィルターやドライブなど、非常に使い勝手の良いエフェクトが29種類内蔵されているので、使い方次第でアレンジの幅は無限に広がります。SP-404SXだけでパフォーマンスをするアーティストもいるように、直感的な操作性の良さは折り紙つきです。
Lo-fi Hip Hopをディグるなら
作業用BGMやチルタイムの音楽にLo-fi Hip Hopを聴きたい。もっと色々なLo-fi Hip Hopに触れたい、という人におすすめなのが、YouTubeのLo-fi Hip Hop専門のライブストリーミングチャンネルとSoundCloudです。
【YouTube ライブストリーミングチャンネル】
【SoundCloud Lofi Hip Hop系アカウント】
Youtube上のライブストリーミングチャンネルの多くにはチャット欄があり、眠れぬ若者たちによるたわいもないリプライが行き交います。これもLo-fi Hip Hopのおもしろいところの一つ。音楽のジャンルであり、インターネット上のミームであり、それでいてコミュニティでもあります。そんなつかみどころのなさも含めてLo-fi Hip Hopを楽しんでみるのも、面白いのかもしれません。