
フェンダーのエレキギターの色名は変わったものが多く、色の意味がよくわからない場合があります。色名の由来がわかれば持っているギターにより愛着がわいて、他人に話すときの小ネタにもなると思います。そこで、フェンダーのエレキギターの色名の由来を調べてみました。
■ オリンピックホワイト
オリンピックホワイトはほとんど白や黄色味がかった白です。オリンピックの爽やかなイメージから来た色と思う方もいるでしょうが、ちょっと違います。
オリンピックホワイトの由来は、ギリシャのオリンポス山で採掘される白い石の色です。この石は、ギリシャの神殿を作る際に使われていて由緒正しき建築材料といえます。その色名をもつエレキギターと思うと、エレキギターのレベルが上がったようでちょっと嬉しいかも!
オリンピックホワイトのビンテージエレキギターは黄色味が強い白色をしていますが、これは退色のせいです。この色合いが味になり好きな方も多いです。
○ オリンピックホワイトのおすすめエレキギター
FENDER Jimi Hendrix Stratocaster Olympic White
ジミヘンといえばオリンピックホワイトのストラトキャスターを使っていたことで有名、ジミヘントリビュートのこのモデルはもちろんオリンピックホワイト、ネックジョイントの裏にはジミヘンのイラスト入りでエモい!
■ ペニー
ちょっとかわいい色名のペニーはペニー硬貨の色です。ペニー硬貨はアメリカで1セント硬貨として使われているものです。日本でいう1円玉みたいなものでしょう。
ペニーは赤みがかった銅色で、十円玉よりも柔らかい印象のする銅色です。微妙な色加減がおしゃれで大人びていて素敵です。
○ ペニーのおすすめエレキギター
FENDER MIJ Limited F-Hole Telecaster Thinline Penny
ペニーのおしゃれ色のテレキャスです。サウンドホールがフェンダーのロゴの形になっているのが面白い!
■ ソニックブルー
ソニックブルーは1956年型のキャデラックのボディカラーに使われていた色です。フェンダーのギターの色は、発売された当時に人気があった車の色に影響されていることが多く、ソニックブルーもその色の一つです。
ソニックブルーはアメ車らしい白みがかった薄い水色です。似た色にダフネブルーがありますが、こちらは、ソニックブルーより青みが強い色になります。ダフネブルーも1958年型のキャデラックの色です。ソニックは「音」「音速の」という意味で、アメ車の速さを表した色名と思えます。
○ ソニックブルーのおすすめエレキギター
FENDER Vintera 60s Jaguar Modified HH Sonic Blue
歴史の長いソニックブルーはヴィンテージスタイルのVinteraシリーズの色にぴったりです。60年代気分にひたれること間違いなし。
■ キャンディアップルレッド
キャンディアップルレッドは、アップルキャンディのキラキラ感とりんごの深い赤を感じる色です。この色は、下地に金や銀の塗装がしてあります。その上から透明感のある赤い塗装をすることで、金や銀が透けて輝きのある色に仕上がります。
○ キャンディアップルレッドのおすすめエレキギター
FENDER Player Plus Telecaster Aged Candy Apple Red
フェンダーのPlayerシリーズにクラシックデザインとプレイヤーが使いやすい新機能を追加したPlayer Plusシリーズ。美しいキャンディアップルレッドを選ぶことでさらにエレキギターを持つ喜びがアップします。
■ レイクプラシッドブルー
レイクプラシッドブルーの由来は、アメリカのニューヨークにある湖「レイクプラシッド湖」の青色です。深みのある落ち着いた青色が大人っぽくて人気があります。1958年頃のキャデラックに使われていた色でもあります。フェンダーはアメ車の色の影響を受けてさまざまな色を発売していますね。
○ レイクプラシッドブルーのおすすめエレキギター
FENDER American Performer Jazzmaster Satin Lake Placid Blue
こげ茶のピックガードとレイクプラシッドブルーの落ち着いた青のコンビネーションが渋い色合いです。
■ サンバースト
サンバーストとは「雲の間をぬって射す強い日差し」のことです。ギターに使われている色は、中央が明るく、外側にいくにつれて濃い色になっています。この中央の明るい部分を日差しの明るさにみたててサンバーストと呼んでいます。
サンバーストには2色の「2トーンサンバースト」、3色の「3トーンサンバースト」があります。また、中央が黄色で外側になっていくにつれて赤になるものを「チェリーサンバースト」、中央が黄色で外側になっていくにつれて黒になるものを「タバコサンバースト」といいます。タバコサンバーストはチェリーサンバーストが経年変化で退色した色を表現した色です。
○ サンバーストのおすすめエレキギター
FENDER American Professional II Telecaster Deluxe, 3-Color Sunburst
人気のAmerican Professional IIの3トーンサンバーストです。グラデーションの色合いが渋くて、グッと高級感がアップします。
■ ダークナイト
American Professional IIの色です。中心が黒で外側にいくにつれて濃いブルーになっていきます。これをバットマンの映画のようにダークナイトと名付けるのがカッコいい!クールな色です。
○ ダークナイトのおすすめエレキギター
FENDER American Professional II Stratocaster HSS Rose Dark Night
これはカッコいい!逆サンバーストともいえる黒から濃い青へのグラデーションが渋い、渋すぎる。
■ コブラブルー
1960年代ごろにアメリカやイギリスで製造されていたスポーツカー「ACコブラ」で使われた色を模した青色です。濃いメタリックブルーがカッコいいです。
○ コブラブルーのおすすめエレキギター
FENDER American Ultra Jazzmaster Maple Cobra Blue
コブラブルーの濃い青とメイプルのネックの明るい色の対比が美しいエレキギターです。フェンダーは青系の色をたくさんだしていますが、その中でもコブラブルーは華やかで美しい色です。
■ マーキュリー
英語で水星のことをマーキュリーと呼びますが、この場合のマーキュリーは水銀のこと。メタリックグレーの輝きが渋く、大人の香りがする色です。
○ マーキュリーのおすすめエレキギター
FENDER American Professional II Jazzmaster, Mercury
まさにいぶし銀ですね。黒や白のすっきりモノトーンもいいですが、マーキュリーで大人の渋さを演出してもいいかも。
さすがフェンダー、色にもこだわってますね
フェンダーのエレキギターの色をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。色の意味を理解していくと、フェンダーがこだわって色を作っているんだということがわかります。個人的に気になるのはダークナイトですかね、大人な感じでカッコいい!
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