秋になるとオーディオ業界はソワソワしはじめます。なぜなら、10月はSONYの新製品が投入される月だから。
今年は人気機種をブラッシュアップした製品が目立ちました。というわけで、注目の新製品を1機種ずつリサーチしました!
WH-1000XM3
ふわっとした快適な装着性、高音の綺麗さ、最高水準のノイズキャンセリング機能、外音取り込み機能で好評だったWH-1000XM2の後継モデル。WH-1000XM2の特徴はそのままに、音質、ノイズキャンセリング機能がアップしています。WH-1000XM2は、発売後もアップデートによりGoogle音声アシスタントに対応するなど、話題になりましたね。
新モデルのWH-1000XM3は、特にノイズキャンセリング機能が目覚ましく改善。
ノイズキャンセリングを試したことのある方ならお馴染みの、あの「サー」というホワイトノイズが軽減されました。
SONY / WH-1000XM3 BM ブラック ¥34,800(税抜)
SONY / WH-1000XM3 SM シルバー ¥34,800(税抜)
MDR-Z7M2
ハイレゾ時代の到来に合わせ、ボーカリストと楽器の間に在る「空気感」の表現を追求したフラッグシップ機・MDR-Z1R。4Hz~120,000Hzという驚異的な再生周波数帯域はまさに新時代の到来でした。
MDR-Z7はそのZ1Rで培われた技術をベースに開発された普及機。そして、今回発売されたMDR-Z7M2はその後継機となります。
Z7シリーズは、普及機とはいえ再生周波数帯域は4Hz~100,000Hz。100,000Hz超えの超高域は人間の可聴帯域を遥かに超えています。
Z1Rが技術の限界を追求したものであれば、Z7M2は最高の音楽体験のために必要な技術を見極めたヘッドホンといえるのではないでしょうか。
Z7のこだわりは、肉厚なパッドを装備し、少し離れたところで鳴る音を表現したところでした。
MDR-Z7M2でも耳よりも大きい振動板を搭載し、生演奏の再現を目指しています。音に包み込まれる、という表現が近いヘッドホンでしょう。
SONY / MDR-Z7M2 Q ¥66,500(税抜)
IER-M7、IER-M7
音楽制作、ライブ活動をしている方が多いサウンドハウスユーザーの皆さんには、もっとも注目の機種かもしれません。
製品ジャンルとしては、ステージ上で使うモニターとしての利用シーンを想定したIEM(インイヤーモニター)です。
SONY / IER-M7 ¥64,700(税抜)
SONY / IER-M9 Q ¥111,800(税抜)
SONYのスタジオモニターヘッドホンと言えばMDR-CD900ST、IEMといえばMDR-EX800STがド定番として確固たる地位を築いています。
MDR-CD900STがアーティスト、エンジニアの間で絶対的な存在となり、それを見事にイヤホンに落とし込んだMDR-EX800STもまた定番機種となった、という流れですね。
新製品のIERシリーズもまたそういったIEMとなりますが、業務用に特化しているわけではありません。
4.4mmバランス接続ケーブルが付属することから、開発意図としてはハイレゾ音源をバランス出力するウォークマンでの使用を想定しているのでしょう。つまり音楽を奏でる人のみならず、聴く人にも手に取ってもらいたいIEMです。
音質の傾向としては、アーティストが求めるモニター的な生の音の再現性を追求。さらにハイレゾ、バランス出力といった最先端のリスニング用途においても誰もが満足するように仕上げています。
WF-SP900
話題の完全ワイヤレスイヤホンの新製品が登場しました。
SONY初の完全ワイヤレス・WF-1000Xを、スポーツ用途にチューニングした廉価版・WF-SP700。型番を見るとSP900はSP700の後継機・・・と思いきや、全くの別物と考えた方がいいでしょう。
大きな特徴が3つあります。
SONY / WF-SP900 BM ブラック ¥25,800(税抜)
SONY / WF-SP900 WM ホワイト ¥25,800(税抜)
SONY / WF-SP900 YM イエロー ¥25,800(税抜)
完全ワイヤレスイヤホン
見ての通り、ケーブルが一切存在しない完全ワイヤレスイヤホンです。
音質はスポーツモデルのため低音重視かと思いきや、ボーカルの繊細な表現に優れています。
専用ケースに納めると充電される仕様ももはや一般的ですね。1回で3時間の連続使用可。ケースは3回分充電できるため、計12時間の長寿命も魅力です。
防水対応
雨や防滴といった生活防水ではなく、水泳中でも使える強力な防水性能を持ちます。
プールはもちろん、海水にも対応。
さらに水中で紛失しないように左右の本体を繋ぐコードが付属します。
4GBのメモリ内蔵
イヤホン本体に音楽を保存できるため、スマホやウォークマンが無くても音楽再生が可能です。
水中で使用できるイヤホン型ウォークマンとしては過去にNW-WS410シリーズがありましたが、こちらはあくまでウォークマン。ワイヤレスイヤホンとしては使えませんでした。
WF-SP900の特徴は、上記3つのシナジーでしょう。
完全ワイヤレスで、海中でも使える防水性能、単体で音楽再生可能。
水中で音楽を聴く、という気持ちの良い体験がグッと身近になりました。
今年も魅力的な新製品が満載です。
安定した品質の中にも、常に新しい試みが見えるSONY製品。読書の季節にもピッタリのイヤホン、ヘッドホンを、おひとついかがですか?