知名度も上がり、楽器本体や関連用品の進歩も相まって「難しい楽器」ではなくなってきたダブルリード楽器。オーボエ・ファゴットの演奏、販売に携わってきた筆者が楽器の値段、リードの管理、奏法に疑問について解説します。
私は10歳からオーボエを始めましたが運良く3点の難関を突破することができ、ジュニアオーケストラ、中学高校の部活動、楽器店に就職してからファゴットにも挑戦し、今でも楽器を続けています。
では、まず簡単に楽器について紹介します。
オーボエ はチャルメラに似た円錐形をしており、主にメロディーを担当する高音の木管楽器です。
写真右側にあるストローを潰したようなリードを使います。
なんと全長が約7cm!
楽器本体はグラナディラと呼ばれる黒檀の一種や樹脂でつくられます。

オーケストラのチューニングで最初に聴こえる音がオーボエなんですよ。
のだめカンタービレでは 黒木くん
響け!ユーフォニアムでは 鎧塚 みぞれちゃん
が担当しています。
ファゴット(バスーン) は茶色く薪の束のようになっている長い木管楽器です。
管体はメイプル製がほとんどです。
5cmくらいのリードから140cmもある楽器に息が吹き込まれます。

オーケストラでは低音の伴奏から高音のソロまでオールマイティーに活躍します。
10本の指、全てを使って音程を操作している珍しい楽器です。
そして、ファゴットといえばクエスチョンマークのようなボーカルが特徴的です。

のだめカンタービレではファゴットに似たフランス式のバソンという楽器も登場しますね。
響け!ユーフォニアムでは 喜多村 来南ちゃん が担当しているそうです。
ダブルリード楽器の知名度はアニメなどの影響で楽器を吹いたことのない方にも幅広く伝わっていると思います。
また、吹奏楽でもオーケストラのサウンドに限りなく近づけようという方向から多くのバンドで導入されています。
パートとして1~ 2名の奏者のいる団体も増えてきました。
さて、このように「ダブルリード楽器を始めたい!」
と思っても数年前までは3点の難関があり、踏み込めないのが現状でした。

▶ 楽器の値段が高い
キィと呼ばれるパーツが複雑に連絡しているため楽器自体の値段が高く、使用後の調整にも費用が掛かります。
どんなに安くても新品のオーボエは20万円~、ファゴットは30~40万円、というのが定説でした。
▶ リ-ドの管理が難しい、値段が高い
クラリネット、サックスと異なり、潰したストローのようなリードを使います。
これが数日~数週間程度の日持ち、先端が0.03mmと非常に壊れやすく湿度や乾燥で常に状態変化していきます。
製作者が手巻き、手仕上げをしているものがほとんどで、1本あたり3,000円前後の相場です。
▶ 奏法が人それぞれ
どの楽器にも共通していますが、特に奏者の数だけ吹き方があるというのがダブルリードの難点と言えます。また、オーボエを吹いたことのある指導者がいない地域もあり、フルートやトランペットのようにレッスンを気軽に受けるのは難しい場合も多いです。
それでは
これから楽器を始めたい方が効率的にオーボエやファゴットを練習できる3点の難関 突破法を紹介します!!
▶ 楽器の値段
サウンドハウスのプライベートブランド PLAYTECHの楽器を使うと非常に安く購入ができます。
オーボエやファゴットは一般的にコストを抑えたモデルではキィが少なくなる傾向にありますがPLAYTECHでは国内外の高級機に準じたキィ装備を採用しました。
吹奏楽A部門で金賞を目指す団体やオーケストラに参加してみたい方にも充分滿足していただけます。
PLAYTECH (プレイテック) / PTOB200 オーボエ ¥58,000(税抜)
フル装備 下記のキィが標準装備されます。
■第1・第2・第3オクターヴ
■左F、フォークFレゾナンス
■各種トリルキィ (入門機ではオプションとなることも多いです)
C-D、H-C#、Ab-Bb、G#-AF#-G#
LowC#-D#、LowB-C#
■バナナキィ
PLAYTECH (プレイテック) / PTFG200 ファゴット/バスーン ¥168,000(税抜)
■24キィ
■5ローラー
■HighDつき
▶ リ-ドの管理
①葦のリードは3本をローテーションして使いましょう。
また、学生さんが終日練習をするような場合は午前、午後(夜間?)と分けると良いです。
②小ハネを使って手入れをする。
③自分で手直し。(手直し方法は次回の記事で紹介します。)
④慣れてきたらLegere の樹脂製リードを使う。
→これを行うだけで月の消耗費が 最大10,000-15,000円 に抑えられます。
Legereは消耗が少なく国内外のプロ奏者も愛用しています。
温度や湿度の影響を受けにくいため、日ごとのコンディションを気にせず演奏ができます。
Legere (レジェール) / オーボエ用リード一覧
▶ 奏法
レッスンDVDや動画配信サイトから基本となる奏法を習得しましょう。
プロ奏者のレッスンがDVDや動画で見られる便利な時代です。
これを利用しない手はないですね。
おわりに
ダブルリード楽器の導入にまつわる疑問
▶楽器の値段 ▶リードの管理 ▶奏法
について解説しました。
オーボエやファゴットを始めてみたいな、と思った方、まだまだ分からない、という方どちらもお問合せいただければ疑問を解決していきます。