今回は、Soundcraft(サウンドクラフト)の新アナログミキサー「Signature Plus」を使ってみようの回です!
触ってみると、思っていた以上に多機能。音づくりはもちろん、返しの確認やトークバックまで「そこもできるのか」と思うところがいろいろありました。PAミキサーの買い替え・アップグレードを考えている方に、参考にしていただければと思います!

今回使ってみるのはコチラ。
Soundcraft / Signature Plus16
まずは見た目から。色分けが分かりやすい!
つまみもボタンもなかなかの数ですが、色がはっきり分かれていて見やすいです。AUXは緑、FXは青、Listenは黄色、ミュートは赤。これだけ並んでいても、どこが何の操作なのか目で追いやすいのはありがたいですね。
ぱっと見はボタンだらけですが、色を目印にすると操作する場所を探しやすい。こういう見やすさは、使っていてありがたいところです。

Listenとミュート。点灯した状態も見分けやすいです。
EQ、かなり効きます。
さて、音を出してみて印象に残ったのがEQです。少し回しただけでも「あ、変わった」と分かるくらい、音の変化がはっきりしています。調整している帯域の変化をつかみやすいので、慣れれば音づくりはしやすく感じました。
逆にいうと、曲中や誰かがしゃべっている途中で、隣のつまみを触るつもりがEQを少し回してしまったら……。思っている以上に音が変わるので、触り間違いにはご注意を。よく効くぶん、本番中は少しずつですね!
搭載しているのはSapphyre EQ。モノラルチャンネルは中域の周波数も動かせるので、「このへんが少しこもるな」というところを探りながら調整できます。
ちなみに、Ghostマイクプリアンプに加えて、モノラルチャンネルにはdbx OverEasyのワンノブコンプレッサーも搭載。声や楽器の音量差も整えられるので、入力側だけでもなかなか充実しています。

EQとコンプレッサーの操作部。EQは少し回しても変化が分かりやすいです。
「これ何だっけ?」と思ったら、QRコード。
本体には、マニュアルを呼び出せるQRコードも付いています。
多機能だと「このボタン、どう使うんだっけ?」となることもありますよね。そんなときはスマホで読み取ればOK。型番を検索してマニュアルを探す手間がない。地味ですが、こういうのは助かります。

本体の「USER GUIDE」。ここからマニュアルを呼び出せます。
卓にいながら、それぞれの返しを確認できる!
個人的にかなりよかったのが、PHONESとC/RM(コントロールルーム出力)です。それぞれで聴くソースを選べるので、メインのMIXだけでなく、AUX 1〜4に送っている音も手元で確認できます。
例えば、ヘッドホンではボーカル用の返しを聴いて、C/RMにつないだスピーカーではメインのMIXを確認する。そんな使い分けもできます。返しに何がどれくらい入っているのかを、卓にいながら聴けるのはめちゃくちゃ便利だと思いました!
もちろん、ヘッドホンで聴く音とステージ上のスピーカーの鳴り方は別なので、現場での確認は必要です。ただ、送っている音のバランスが分かるだけでも、調整はかなりしやすくなります。
さらにDIMで一時的に音量を下げたり、SUMでモノラルにして確認したりもできます。音を出すだけでなく、確認するための機能も充実しているんですよね。

PHONESとC/RM。それぞれで聴くソースと音量を選べます。
AUXは4系統。返しを増やしたい方にも。
AUXはモノラル4系統で、内蔵エフェクトへの送りは別に用意されています。プリ/ポストもAUXバスごとに切り替えられるので、リバーブを使いながら、それぞれ違うバランスの返しを組めます。
全体のMIXを各AUXへ送る「Mix to Aux」も搭載。「全体の音を別の場所にも出したい」というときには、こちらも使えます。入力数だけでなく、こういう出力側の使い方でミキサーを選ぶのもアリですね。

緑のつまみがAUX 1〜4。各チャンネルから送る量を調整します。
トークバックは、2回押すと手が空きます。
次はトークバック。大きなT/Bボタンを押している間だけONになるのですが、素早く2回押すと、手を離してもONのままになります。解除するときはもう1回押せばOKです。
「次、ボーカルお願いします!」くらいの短いやり取りなら、押しながら話す。話をしながらフェーダーやつまみを触りたいときは、2回押しておく。この使い分けができるのは、かなり便利でした。
送る先も選べるので、客席には出さず、必要な返しだけに声を送ることもできます。トークバックが付いているだけじゃなくて、こういうところまで考えられている。まさに、かゆいところに手が届く感じです!


押している間だけONにも、手を離してONのままにもできます。
エフェクトは、おなじみLexicon!
Soundcraftといえば、このあたりも気になるところ。内蔵エフェクトはLexiconで、ホールやプレートのリバーブ、ディレイ、コーラスなど、32プログラムから選べます。
種類が多いだけでなく、残響の長さなども調整可能。「このリバーブで、もう少し短くしたい」といったところまで触れるので、内蔵エフェクトだけでもできることが多いです。
設定を保存するStoreや、ディレイのテンポを合わせるTap Tempoも搭載。外部エフェクターを増やさずに調整できるのはありがたいですね。ちなみに、Storeで保存するのはエフェクトの設定です。EQやフェーダーの位置まで丸ごと保存する機能ではないので、そこはお間違いなく。

Lexiconの操作部。プログラム一覧もパネルに載っています。
USB録音については、マニュアルで確認。
USBは今回まだ試せていないので、ここからはマニュアルを確認してのご紹介です。(いつか試します!)
USB-C端子からPCとつないで、4入力/4出力の録音・再生ができます。最大24bit/192kHzに対応しています。
録音側はUSB 1・2にメインのMIX、USB 3・4にGROUP 3・4を送る仕組み。全体のミックスと、グループにまとめた音を分けて録れます。ただし、全部の入力チャンネルを1本ずつ別々に録音する機能ではありません。
録音へ送る信号は、MIXとGROUP 3・4の各フェーダーより手前から取り出します。つまり、MIXフェーダーで会場の音量を下げても、USB 1・2の録音レベルはそのまま。入力チャンネル側のフェーダーやEQの操作は録音にも反映されるので、その点は押さえておきたいところです。
もうひとつ気になるのが「USB INT」。メイン出力をUSB 1・2の再生音に切り替える機能で、フェーダーの位置を崩さず、休憩中のBGMに切り替えられます。AUXまでまとめて切り替わるわけではありませんが、転換や休憩のあるイベントでは便利そうですね。

「PRE FADE → USB」の表記。録音へ送る位置がパネルにも書かれています。
使ってみた感想・まとめ
実際に使ってみて感じたのは、「音をつくる以外にも、できることが多い」ということ。特に返しの確認とトークバックは、PAをする側としてうれしい機能でした。EQの効き方も分かりやすく、細かな操作まで含めてよく考えられている印象です。
「今のミキサーでも入力は足りているけど、もう少し返しを増やしたい」「操作はアナログのまま、できることを増やしたい」。そんな方の買い替え候補として、Signature Plusはかなりアリだと思います。気になった方は、ぜひチェックしてみてください!






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