メインベース探し。まあメインギターでもいいですが、割と迷走している方も多いのではないでしょうか。
「楽器には一本一本作り手の思いがこもっていて云々……だから一本のベースを大切に使っていくべきだ!」こんな意見を先日目にしました。ごもっともな意見だと思います。しかし、私は「練習のたびにベースが変わっている」と言われるタイプの人間です。最初の記事で「財力にものを言わせましょう」と述べましたが、まさにそれを体現している状態です(なんならその記事に記載した所持ベースからすでに1本減り2本増えています)。
そんな私ですが、この度ようやくメインとなるベースにたどり着くことができたため、区切りとして私のベース遍歴を読み物的に綴っていこうと思います。今回の記事が「こんなにコロコロ楽器を売り買いしていてよいのだろうか」と不安に感じておられる方々の勇気や希望(?)になればと思います。
【はじめに】
まず、私自身は今でもベースを売り買いして入れ替えること自体は悪いことだとは思いません。というのも、さまざまなベースに触れたおかげで素人ながらベースの種類による音の違いや作りの良し悪しなどが何となくわかるようになりました。そして、自分の求める音はどんな音なのか、という点で今回購入したメインベースのスペックが次第に厳選されていったように思います。
私の場合はわりと見た目から買う楽器を選ぶタイプだったのですが、新しいベースを弾き始めてだいたい1か月ぐらい経ったころから音の特徴や弾きやすさなどがわかってくるような流れが多かったです。だいたい初めはどんな楽器も「めっちゃいい!」ってなるので試奏がほぼ意味のない人種なんだと思います。
要は試奏で何かを感じ取れるほどの経験がないのです。その点、いろんな楽器に触れて経験を積むという意味では有意義であったと思います。ストレスも発散できますし。お金も発散されますけど。
【1本目】2018年11月
Bacchus Universe Series BJB-1R(ブラック)
愛称:タブチ
UNISON SQUARE GARDENの田淵さんに憧れ、ジャズべの黒を選びました(正確には田淵モデルはブラウンですが)。約2万円。ピックアップのパワーが物足りないものの自宅練習では全然問題なく、良い音がしていました。
ストラップピンのねじが緩く立って弾いている際に墜落する事故がありましたが、Atelier Zのベースでも同じことがあったので安物だからというわけでもないのでしょう。今は友達に5千円で譲り、宅録用として使われています。
【2本目】2019年3月
YAMAHA BB235(ナチュラル)
愛称:きなこもち
YAMAHA ( ヤマハ ) / BB235
Bacchusのジャズべを弾いて数か月、こんなことを思い始めます。
「プレべの音ってどんな音なんだろう」
そう思いだしたら止まりません。プレべへの物欲を抑えきれず、仕事終わりに調べまくった果てにPJベースというものの存在を知ります。
「なんかよくわからんけど強そう!」
こんな感じの理由で値段も手軽な価格のBBを即購入。約4万円。5弦モデルにしたのは
「弦は多いほうがいいでしょう!」
こんな感じの理由。アホですね。
とはいえ、このBBとの出会いが今につながってきており、「このベースが最も好みに近い音が鳴っていた」ということに後々気づくことになります。ちなみにこの頃はジャズべとの音の違いはよくわかりませんでした。
そしてこのベースは下記の3本目のベースの購入資金として旅立っていきました。
【3本目】2019年11月
Fender Road Worn 50’s Precision Bass(サンバースト)
愛称:ハマちゃん
FENDER ( フェンダー ) / Road Worn 50s Precision Bass Fiesta Red
ハマ・オカモトが某CMで弾いていたベースで、女子高生に1,000円で売っちゃうやつです。レリックの感じからこのベースだと思います。
「なにあのベースカッケェ!」
購入理由はこれだけです。サウンドハウスさんで購入しましたが、クーポンを使い忘れたことがいまだに頭から離れないベースです。約12万円。
非常にプレべらしいかっこいい音がしましたが、プレべなのでネック幅が広くどうしても弾きにくさが拭えませんでした。38mm幅のベースを普段弾いていると持ち替えた時の違和感がすごいんですよね。見た目と音が非常に好みだったため最近まで所有していましたが、これが理由で弾く機会が激減し、現在メインとなっているPJを購入したためヤフオクでお譲りするに至りました。
【4本目】2020年1月
Bacchus IKEBE ORIGINAL HJB-4MODERN(コアトップ・マホガニーバック)
愛称:ヤンキー
3本目を買ってからわずか2か月。ジャズべに帰ってきました。というのも、この頃の私は
「シャズベ、プレベ、スティングレイ、G&L全部揃えたい!」
みたいなよくわからんことを考えていた記憶があります。ひょんなことから臨時収入があったため、見た目の厳つさから勢いで購入に至ったという流れです。約7万円。
このベースに関してはほとんど記憶がありません。ただ見た目のインパクトが凄かったぐらいしか覚えていません。悪いベースではなかったですが、のちにAtelier ZのM245を購入したため不要となり手放しました。今思うと一番無意味な買い物でしたね。ベースは決して悪くありません。
【5本目】2020年3月
Ibanez BTB745
Ibanez ( アイバニーズ ) / BTB745-NTL
半年で3本目のベース購入です。今気づきました。なかなか気が狂っていますね。
これも確か見た目に惚れてチョイ傷特価が1本だけ残っていたものを即買いした個体です。約9万円。どうやら惚れっぽいみたいです。物欲に勝てていないだけですが。音はなかなか重みのある音がします。
ちょっと最後まで語ると長くなりそうなので、今回はここまでとします。
ここまでの経験での気づきは「ネック(ナット)幅の違いによる演奏性」「ボディ鳴りにより誘発される腹痛」ぐらいですかね。まわりから見れば意味の分からないぐらいベースを購入していますが、その分得るものもあるよということが伝わればと思ったのですが、これ、もしかしてかなりコスパ……(以下略)
これだけ頻繁にベースを購入している私ですが、この間にもギターを購入したりもしています。そのあたりも次回のお話ということで。
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