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練習で疲れやすいあなたへ。気をつけるたった1つのこと【ギタリストは知っておきたいカラダのこと】

2020-04-28

Theme:sound&person

お疲れ様です!
ギタリスト×作業療法士の二足の草鞋を履く男、、、 ”ギターセラピスト”のフジオカタクトと申します。

今日は「疲れ」について考えていきたいと思います! ギターを始めた頃のことを思い返すと、初めてギターを買った時のことや友達と一緒に練習したり楽しい記憶もありますが、「手が疲れて練習が辛かった」という思い出が一番強いです。笑

ギターは鉄弦なので押弦する左手も痛かったのですが、一番辛かったのは右手の前腕部分の疲労でした。なぜかというと、初心者の当時はピッキングの力加減なんてわからなくて、とにかく全力で思いっきり弦を弾いていたので必要以上にピッキングする腕に力が入っていたのです。1曲演奏すると腕がパンパンになっていました。 みなさんはこんな経験ないですか?
初心者に限らず演奏中に手が疲れてくることはわりとプロの方でもあることなのではないでしょうか。「演奏に必要な力加減」というものはだんだん慣れでわかるようになってくるものかもしれませんが、「慣れ」という言葉で片付けてしまうのはちょっと雑すぎるのではとも思います。

この「疲れ」に対して、もっと具体的な対策があればなぁと思い、今回のコラムを書こうと思いました。

今日はギタリストに限らず、楽器をされる方に共通した話題ではないかなーと思います。しかしまぁ僕はギタリストなので説明は主にギターについての話になってしまいますが。(笑)

では早速いってみましょう! 「疲れ」に対して、気をつけて欲しいたった1つのこと。
それは「ギターを鳴らす前に“弾くことを止める”」ということです。 妙に哲学っぽいですが違います!笑
言い換えると、「ギターを鳴らす前に“しっかり脱力をする”」ということです。こっちのほうがわかりやすいですね。

そう、やっぱり大事なのって「脱力」なのです。 
「なーんだ、そんなの知っているよ」と思ったそこのあなた!それでは、脱力をする方法は知っていますか?
そこで今日は「違いがわかる、脱力の方法」を一緒にやっていきたいと思います!

まずは普段ギターを手にとり演奏姿勢をとってみてください。そしていつも通りギターを弾いてみてください。ここでは苦手なフレーズや体が疲れを感じやすい奏法などをやってみてください。今ギターを弾いた時の感覚をなんとなく覚えておいてくださいね。

ギターを持って、

いつも通り引いてみてください。ちなみに僕は指弾きが苦手です。。。

では一度ギターを弾くのをやめて、再び演奏姿勢をとってみてください。 そして「さぁ、音を鳴らすぞ!」と心に思い、そこでストップ!

まだ音を出さないでくださいね。体を動かす(ピッキングする)一歩手前で一度止まってみて欲しいのです。
動きを止めたら、そのまま状態をできるだけキープして、体のどこに力が入っているかを、体に意識を向けて感じてみてください。
どうでしょうか。力が入って硬くなってしまっている部分はありませんか?変に肩が上がっていませんか?ピックを持つ手が固まっていませんか?
ギターを弾く前の体の感じとギターを弾いている時の感じ、どこがどう違うのかを感じてみてください。ギターを弾く前後で写真を撮って比べてみるとわかりやすいかと思います。

僕の場合、ギターを弾き始めると
1.必要以上に右肩が上がっている
2.左下(指板)を見すぎて頭が右下に偏っている(首を傾げたようになっています)
3.猫背になっている
このような姿勢の変化が生じていました。

体に意識を向けて、体のどこに力が入っているせいで今の姿勢になってしまっているのかがわかったら、次はそこに入っている力を抜いてみましょう。
肩が上がっているのなら、肩を上げている筋肉の力を抜いてみましょう。

1〜3の動きを意識して止めることでギターを弾く前の姿勢に近づけました。 自然な形でギターを弾くことができていますね。(自作自演なので当たり前ですが。笑)
さて、力が抜けたのを感じることができたらここでやっと音を出してみましょう。
最初に音を出した時と弾き心地、音色、力加減や体の状態はどうでしょうか。何か変化がありましたか?
きっといつもより疲れにくく、余裕を感じながら最低限の力加減で演奏できると思います。

これが僕が思う「正しい脱力」です。

結構単純ですよね。しかし演奏中に疲れやすい方は音を出す一歩前の段階から腕や他の体の部位に力が入りすぎている可能性があります。
原因はその人により様々で一概には言えませんが、苦手なフレーズや奏法またはライブなどで精神的に余裕がなくなると体を固めやすかったり、その人の癖みたいな姿勢や動作が出やすくなる傾向はあると思います。

注意して欲しいのは「脱力」というと所謂「骨抜き状態」をイメージしてしまい、ふにゃふにゃのタコみたいになってしまう人がいます。ここでいう「脱力」とは「行う動作に対して必要以上に力を入れない」ということです。この感覚が人によってはちょっとわかりにくいかもしれません。ポイントは動作をする前と、動作をしている最中での姿勢の変化や偏り、力加減がどう変化しているかに気づくということです。

ではまとめると、「ギターを鳴らす前に一回ストップして体の力が入っている部分に意識を向けてみる。ギターを弾く前の姿勢と比べてみて無駄に力が入っているところを脱力してからギターを鳴らす」ということです。
自分の体に意識を向け、意識的にコントロールする。これが習慣的にできるようになると演奏中に疲れるということは減ってくると思います。そうするとギターを弾くのに必要な最低限の力でプレーすることができるようになってくると思います。

ただ単に「力を抜きましょう」とアドバイスされる方も多いと思いますが、初心者の頃ってその言葉ではイメージできないこともあると思います。こうして書いてきたことも、初心者の方にはちょっと難しい内容だとは思いますが、こういうことを頭の片隅に置いておくといずれパズルのピースがはまったように落とし込めることがあるのではないかな〜と思っております。
今回の内容は中級者以上の方にもぜひ気をつけてみて欲しいです。僕も気をつけます。はい。

それではまた〜!

Fujioka

2018年より関西を中心に活動中。 BABY BABYというアコースティックユニットでギターを弾きながら作業療法士というリハビリの仕事をしています。 リハビリで学んだボディマッピングの視点から、ギタリストなら知っていて損はないカラダのことをテーマに執筆していきます。 思ったように体が動かなくてギターが弾けない!という方は必見です! また音楽活動を通じて感じたことや愛する機材についても時々発信していきます。
website https://babybaby1992kobe.wixsite.com/babybaby
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