2010/02/06
こちらも2006年にエディターズ・チョイスを受賞した、U&I Software MetaSynth。今回新しくリリースされたMetaSynth5は、Mac OS X Leopardにも対応し、編集者の注目を集めた。サウンドデザイナーに人気のこのソフトは、制作現場に新しいツールとプロセスを提供する。新しくなった11のリシンセシス・インストゥルメントモードが、イメージシンセをさらに強化。スペクトラムシンセでは、全てのプロセスをピッチレンジでコントロールする。エフェクトルームは、クロスフェードエフェクトにコンボリューション(畳み込み)を加えた結果、6分が限度と言われたサンプルエディターのメモリー制限の問題を克服することに成功。モンタージュ・シーケンサーは24トラックを有し、エフェクトルームでダイレクトにプロセッシングすることが出来る。CPU効率も上がり、多様なプロセスがより高い次元で統合されている。
数あるサウンドライブラリーの中で、今回傑出した存在感をアピールしていたのは、1つのドラムキットからなる122GBのライブラリー、Mixosaurus Kit A。専用ハードディスクで供給されるサンプルコレクションは、Native InstrumentsのKontaktに準拠し、キック、スネア、ハイ・ハット、4つのタム、そして7枚のシンバルとドラムサウンドを構成する各パートのあらゆるニュアンスを捕らえている。各ドラムとシンバルには膨大な量のアーティキュレーションが準備されているだけでなく、Fxpansion BFDとToontrack Superior Drummerのようなバーチャルドラマー向けにマッピングテンプレートもついている。耳の肥えたリスナーですら本物と聴き間違えるかもしれない。
クラッシック・アナログシンセのエミュレーションソフトで知られるフランスのブランドが発表したOriginは、ユニークなハードウェアシンセ。その系譜を継ぐようにARP2600、Yamaha CS-80、Roland Jupiter-8、Moog Music Minimoog、Sequential Prophet VSといった名機をモデルとしているが、さらに、それぞれを構成するパーツを思いのままに組み合わせることができるので、例えばMoogのフィルターにARPのエンベロープシェーピング、VSのウェーブテーブルを一緒にコントロールすることが可能。他の楽器では真似できないサウンドが誕生する。操作感に優れた、充実したコントロール類に加え、大きなカラーディスプレイを備えているので、楽しくプログラミングできる。最高のビンテージ・アナログサウンドとコンピューターベースのシンセの良い所を兼ね備えている。
こちらも激戦区となったカテゴリーだったが、2009年発売された中で、最も人の心を掴むアンプモデルとなったのはIK MultimediaとFenderのコラボレーションにより誕生したAmpliTube Fender。スタンドアローン、または、AU, VST, RTASプラグインとして駆動し、ヴィンテージアンプからモダンなものまで、12機種のFenderアンプ(内3台はベースアンプ)モデリングに加え、それぞれにマッチしたキャビネットを用意。アンプとキャビネットを自在に組み合わせることができ、さらにストンプボックスやラックエフェクト、マイクのモデリングを加えて、自在なサウンドメイクが可能。レビューアーのマイケル・クーパー氏も、「ビンテージのスプリングリバーブが付いた、正に本物のFENDERチューブアンプのサウンドで、ノックアウトされるような気分だった。」と高く評価した逸品。
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