楽器ができなくてもたくさん音源をもっていれば、アイディア次第で誰でも音楽が制作できて、おいしいフレーズもかっこいいボーカルも、とにかく取り込んで再構築できます。例えばプロのエンジニアが録音した高音質のドラムのワンフレーズを、キック、スネア、ハイハットとバラバラに分割して、人力では到底再現不可能なビートを作ったり、数小節だけ抜き出してループさせることもできます。これはいわゆるブレイクビーツと言われるもので、”HIP HOP”というジャンルの音楽が成長してきたのも、こういったサンプラーの恩恵が大きいのです。
サンプラーが生まれたのはハード機器からですが、ハードサンプラーのいいところは、楽器のように演奏(パッド付きのサンプラー)できることでしょう。アイディア次第でサンプラー自体がドラムマシン、シンセサイザー、ボーカルにと変幻自在に姿を変えます。また古い機種独特の荒れた音質が人気を得てスペックの低さを逆手に取るような使われ方をされることもよくあります。代表的なハードサンプラーにはAKAIのMPCシリーズ、ローランドMCシリーズ、同SPシリーズなどがあり、サンプラーのみではなくシーケンサーの機能も充実しているので1台で制作を完結させてしまうことも可能です。
コンピューターの進化に伴い、ソフトウェア上の大画面で視覚的に、かつPCの高い処理能力でスピーディーに編集を行うことができます。波形編集など視覚的に作りこむ作業をするときは、ソフトウェアの方が作業性においてハードウェアに勝ることもあります。PCに取り込んだデジタル音源をドラッグ&ドロップでサンプラーに取り込み、簡単に差し替えることができ、ストレス無く作業ができます。また、最近は各楽器に特化したソフトもたくさんあり、インストールした段階で最初から音源が入っているソフトも多くリリースされています。最近では各サンプルに対しエフェクトをかけることのできるものも発売され、ソフトサンプラーの世界は益々進化しています。
カテゴリーから選ぶ
アフターサービス
© Sound House