Pioneer DJ / DDJ-FLX6-W

現場でがっつり使える4chDJコントローラーとなると、10万円は下らないというのがかつては当たり前でした。そんな通説あっさりと覆したのが「DDJ-FLX6」です。20年11月の発売開始から大好評のモデルに、ホワイトカラーバージョン「DDJ-FLX6-W」が登場しました！
rekordbox＆Serato DJ Proの両ソフト対応。ソフト選びで迷っている初心者の方や、多数のDJさんが使う前提となる店舗機材にも最適です。まず触ってみた感触としては、各デッキのジョグが非常に大きく抜群に扱いやすいです。CDJ-3000やDDJ-1000/1000SRTなど上位モデルと同じ直径206mmの大型ジョグを搭載しているため、デジタルDJでもダイナミックにスクラッチしたい方も大満足でしょう。『スクラッチなんてやったことないし…』というDJさんには、新搭載「JOG CUTTER」機能がオススメ。使い方はボタンをONにしてジョグを前後にこするだけで、6種のスクラッチサウンドをコントロール可能です。狙ったスクラッチ音を出すには多少の練習は必要な印象ですが、使いこなせば強力な武器になること必至。従来のスクラッチプレイのようにクロスフェーダーを握り続ける必要はないので、余った片手でフィルターFXやサンプラーPADを操作しながらのスクラッチも可能です。
注目の新機能はコレだけではありません。各デッキ右奥に搭載された「MERGE FX」ノブにより、COLLER FX・BEAT FXとはまた異なるダイナミックなエフェクト操作が可能です！エフェクトタイプはPC画面で詳細設定が可能、設定次第で9,000通り以上のエフェクトパターンを構築できるというのは驚きました。ビッグルーム系のEDMなど分かりやすく盛り上がりを作りたい場面や、異なるBPM・ジャンルの曲に繋ぎたい場面など、用途ごとにエフェクトパターンを組んでバンクに保存しておくのが実用的かと思います。他のノブと比較すると大きく回しやすく、重めの感触なのでパフォーマビリティも高めです。
飛び道具的な機能としては、rekordboxに新しく追加された「SAMPLE SCRATCH」パッドモードも注目です。Serato DJ Proでは「SCRATCH BANK機能」として同様の機能が使えましたが、この機能がrekordboxでも搭載されました。SAMPLERに保存したサンプル音源を即座にロード可能になっており、プレイに応じてスクラッチネタやワンショットのサンプル音源をこすることができます。
ハードウェア面ではUSBバスパワー駆動かつ3.8kgという軽量ボディなので、電源がない場所に持ち込んでも気軽にプレイ可能。MASTER出力とBOOTH出力が別系統で搭載され、さらにヘッドフォン出力も2系統あるのでイベント時のDJ転換やモニタリング環境もしっかり確保できます。
パフォーマンスパッドやピッチフェーダーはDDJ-400などのエントリーモデルと同等のサイズ、操作感となっており、初心者にもやさしい仕様となっています。『DDJ-400やDDJ-SB3では満足できない！』『4ch DJコントローラーで4曲同時プレイしたい！』という方の要望に十二分に応え得る、さらには新しいパフォーマンス・スタイルを生み出せる自由度の高さを兼ね備えたPCDJコントローラーです。