あらゆるスピーカー類のサウンドと、再生環境や状況までを再現するプラグイン・ソフトウェア。
■プラグイン
「電波が悪いまま、人込みの中で続けられる携帯電話の会話」「拡声器の声が鳴り響き、頭上にはヘリコプター」「スタジオで唸る、1952年製のロカビリー・ギターアンプ」。Audio Ease社のSpeakerphone 2は、サウンドが様々な場で鳴っているようにシミュレートするプラグイン・ソフトウェアです。実在のスピーカーを通したサウンドだけでなく、それらが使われている場所や状況というレベルまで再現します。
トランシーバ、無線機、メガホン、携帯電話等を通した効果だけでなく、遠くから聞こえてくるラジオ、2階に置かれたテレビといったサウンドも可能です。これらの効果は音質を似せているのではなく、実在する機器や道具、そして空間の音響特性をそのまま収録しています。例えば電話での会話を再現するなら、EQやディストーションで調整するよりも、Speakerphoneに通す方が遥かに簡単で、リアルな結果が得られます。
音楽のプロダクションにおいても非常に役立ちます。「スピーカー」とは、ギターアンプ類も含みます。ビンテージ・モデルを含めた34種類のアンプ/キャビネットを通したサウンドが簡単に得られます。全て本物のモデルから音響特性を収録しているので、そのサウンドのリアルさは、他のシミュレーター製品と比べて全く劣ることがありません。
ボーカルやラップの為の「ラジオボイス」効果が簡単に得られ、その種類も膨大です。あえてサウンドを劣化させる為のボーカル用プリセットには、ナイン・インチ・ネイルズことトレント・レズナー(映画「ソーシャル・ネットワーク」でアカデミー賞作曲賞を受賞)の名前が入った設定が、11も含まれています。
サンプリング周波数とビットレートを、それぞれで劣化させる「Crush」という項目は、オルタナティブなサウンドやクラブ・ミュージックのリズムトラック等にとても重宝します。様々な設定を組み合わせたプリセット集の中には、「beat crushers」という”汚し”カテゴリーがあります。
サンプリングされた、現実の空間や機器の音響特性の数はスピーカー400種類、マイク23種類、カバー(サウンドを毛布や車のトランク等で包む効果)106種類、同社製品Altiverbからの抜粋を含めた高品質のリバーブが53種類。様々なDSPエフェクトが12種類。さらに約5GBの効果音ライブラリーまで付属します。そして、これらを組み合わせた500以上ものプリセットが用意され、あらゆる状況や場面をサウンドで再現します。
■動作環境
・Mac : Intel Mac、OS X 10.5以降
・Win : Windows 7以降
・iLok 2(別売)によるオーサライズ方式
動作確認済ホスト・アプリケーション
Ableton Live 8、9
Cubase 4、5、6、7、8
Digital Performer 7、8、9
Logic Pro 8、9、X
Nuendo 4、5、6、7
Pro Tools HD、LE / Native 8、9、10、11、12(AAX はNativeのみ)
Pyramix 8、9
Reaper 3、4、5
Vienna Ensemble Pro 5
Wavelab 7、8
商品レビューProduct Review
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