DRAWMER ( ドローマー ) / DS201　定番ノイズゲート

世界で初めて「周波数検知動作」を実現した、まさにDRAWMERとノイズゲートの代名詞となるモデル。世界中のエンジニアに愛される定番ノイズゲートです。

特徴
・デュアルチャンネルのステレオリンクが可能
・独自の可変ローパス/ハイパスフィルターにより、不要な周波数レンジの信号や、近くのシンバル、スネアのマイクかぶりによりゲートがトリガーされるトラブルを防止
・細かなエンベロープパラメーター（ATTACK、HOLD、DECAY）設定を可能にし、ゲートリバーブ等の新しいエフェクターとしての可能性を広げた原器
・プログラムソースの自然なアタックを保持する素早いアタックタイム
・各チャンネルともGATINGからDUCKINGに切り換えが可能で、ナレーションに連動したBGMの減衰や、クリック、ポップノイズの除去に使用可能
・外部のトリガーでゲートをかけられるキー入力端子を装備（キー入力をモニターできるKEY LISTEN付き）

仕様
・入力：BAL XLR/20KΩ/ 21dBu(max)
・出力：BAL XLR/50Ω/ 21dBu(max)
・周波数特性：23Hz-31kHz/-1dB
・ダイナミックレンジ：116dB
・ノイズ：-95dB (22Hz～22kHz）
・歪率：0.025%以下 (100Hz～10kHz）
・電源：AC100V/5W
・外形寸法：W482 X H44 X D178 (mm)
・質量：2.7kg

DS201は、その「使いやすさ」により、世界中で「業界標準」となっています。

ノイズゲートの設定は、面倒で報われないことがある。例えば、比較的レベルの高い不要なノイズやクロストークから信号を分離しようとする場合、サウンド内の不要なコンポーネントによってゲートがスプリアスにトリガーされることは、深刻な問題となり得ます。これは、スタジオでドラムキットを録音する際によく経験することです。スネアドラムのサウンドをクリーンアップするためにゲートを使用した場合、近くのハイハットがスネアドラムのマイクに入り込み、ゲートが開いてしまうことがよくあります。スレッショルドレベルを上げればこの問題は解決するかもしれませんが、その場合、より小さなスネアドラムのビートではゲートが全く開かず、演奏が簡単に台無しになってしまう危険性があります。

この問題に対するDRAWMERの解決策は、サイドチェーン・キーイング回路に作用するハイパスとローパスの2つの可変フィルターを搭載することです。出力スイッチをキー・リッスンに設定することで、ユーザーはフィルターの動作を聞くことができ、ハイハットからこぼれる高域を除去するように調整することができます。これにより、ゲートはスネアドラムに存在する低い周波数でのみ開くようになります。

Drawmerは周波数コンシャス・ゲーティングの先駆者であり、Drawmer DS201はこの機能を搭載した最初のノイズゲートです。

DS201の非常に速いアタックは、マイクロ秒単位で開くことができるため、ゲーティングされるサウンドの自然なアタックを維持し、包括的なエンベロープコントロールにより、処理される素材に最適な速度でゲインを変更することができます。例えばボーカルの場合、先頭の子音をクリップしないよう、かなり速いアタックが必要ですが、リリースタイムを遅くすることで、言葉の最後がクリップされるのを防ぎ、またノイズを突然カットするのではなく、徐々にフェードアウトさせることができます。人間の耳は、一定した低レベルのノイズよりも、急激に変化するノイズレベルの方がはるかに敏感なので、この後者のポイントは非常に重要です。

ゲートが果たすもう一つの重要な役割は、既存のサウンドのリシェーピングです。例えば、シンプルなサンプリング・ディレイ・ラインを使用してサウンドを保存し、後で再トリガーしてミックスに加えることができます。また、ディケイエンベロープを注意深く設定することで、サンプルの終わりに存在するノイズを効果的に隠すことができます。サンプラーやドラム・マシンを使用する場合、ゲートはトリガーされたエンベロープ・シェイパーと考えることができ、エンベロープ・コントロールの許容範囲が広いため、DS201はこの用途に最適です。

本機はキー入力に切り替えることができ、ゲートを外部からトリガーすることができます。例えば、スネアドラムの信号を使用して、別のアンビエント・マイクのゲートを開き、ゲート・リバーブの自然な代わりを作ることができます。

各チャンネルは個別にゲーティングからダッキングに切り替えることができ、「ボイスオーバー」用途や「クリック」や「ポップ」の除去に使用できます。