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ELATIONLive Up To Its Name
‐その名にふさわしい空間をもとめて-
WNYCは、全米で最も多くのリスナーを獲得しているラジオ局の一つです。その立場にふさわしい新しいオフィスを今年の初めマンハッタンに構えました。この新しいオフィスは一放送局の枠にとらわれない様々なアイディアが盛り込まれています。
ビルの一階は最先端のマルチメディアルームとして、オーディエンスの目の前でコンサートや演劇、ウェブ配信、ラジオ放送が行えるようになっています。チャールトン&ヴァリックストリートに面している壁にはディスプレイ・ウィンドウが設けられており、収録の様子をウインドウ越しに見ることができます。今では街行く人々の目をひきつけています。
「ジェロム・L・グリーンパフォーマンス・スペース」と名づけられた、この125席からなるスペースは2009年の春に公開されました。この希望にあふれたコンセプトを、大都会の歴史ある建物という制限のある空間の中で実現するのには、多くのデザイン上の課題がありました。その一つは、この空間の多目的な用途に対応したフレキシブルな照明システムをどうやって設営するかということでした。
この空間の照明システムと、ここで行われる演目の照明をデザインしたThe Lighting Design Group, Inc. のシステム部門の副責任者マーク・ロンドン氏によると「この建物は、使用できる電力や空調設備がとても制限されていました。もし、電源や空調を拡張しようとしたなら、そのコストは非常に高額になっていたでしょう。ライブステージイベントや町役場の会議、ラジオ放送からウェブ配信までをカバーするような多目的空間の照明デザインを、壁三面分のコンセントに相当する電力60アンペアの単相電源でカバーしなくてはいけなかったのです。」
この難題に挑戦するに当たって、ロンドンとプロジェクト・デザイナーのマイケル・スタインバーグ氏はすぐにLEDを活用することを思いつきました。このプロジェクトに採用されたのがElation ProfessionalのOpti Tri Par 、インテリジェントRGBカラーミキシングLEDパーライトです(以下Opti Tri Par)。
これは劇場スタイルのパーライトで、3WのLEDが18個装備されています。Opti Tri Par はとても明るいのですが熱の発生が少なく、また消費電力はそれぞれのユニットごとに70Wと低く抑えられています。さらにOpti Tri Par にはElationのトライカラーデザイン技術が採用されています。それぞれのLEDランプは赤、緑、青の異なった色のLEDで構成されていて、ひとつの灯体だけでカラーミキシングが可能になっています。この新しい発想により、スムーズでカラフルなミキシングが可能になり、それでいて単色のLEDを搭載したRGB灯体を使ったときに発生する、色のついた影に悩まされることもありません。
グリーンパフォーマンス・スペースには、30個のOpti Tri Parが設置されることになりました。ロンドン氏はこれらに二つの異なる機能を持たせていると言います。
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