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誌上レポート M-AUDIO OCTANE

米国Electronic Musician誌

M-AUDIO社は手頃な価格で品質の高い音楽制作アプリケーションを多数生産している事で知られていますが、今回発表となった新製品Octaneプリアンプは、そんなM-AUDIO製品の良い例と言えます。パーソナル・スタジオ構築に必要な程度の低予算で、どんなデジタル・ラック環境にも対応するアナログ・インターフェースとして充実した機能を手に入れる事ができます。8chマイク・プリアンプ&A/DコンバーターのOctaneは、ADATオプチカルやバランス仕様のフォーンなど、数々の出力系統を備えています。また4つのチャンネルには-20dBパッド、インサート・オプション、フェーズ・リバーススイッチを搭載。ファンタム電源と、2系統のダイレクト・インストゥルメント入力端子も装備している他、チャンネル7、8には選択可能なM-Sマトリックス・エンコーディング回路を備えているので、ステレオレコーディング環境にも対応します。

前面パネル
2UサイズのOctaneは8つの各マイクプリ回路にゲイン・コントロールと3色LEDメーターを搭載。-20dBu、-10dBu、クリップ(それぞれグリーン、イエロー、レッド)を表示します。チャンネル1、2はアンバランス仕様のフォーン端子のインストゥルメント入力で、ゲイン・コントロールも搭載しています。これらの入力はハイ・インピーダンスの楽器用プリアンプで、マイクとダイレクト入力が可能なコンボタイプよりも高いS/N比を保つようにデザインされています。インストゥルメント入力を使用している際は、そのチャンネルはマイクプリアンプとして使用することは出来ません。チャンネル1は80Hz以下で12dB/octのスロープ特性を持つローカット・フィルターを持ち、マイク・インストゥルメント入力に対応します。加えて、偶数チャンネルに搭載されたフェーズ・リバース・スイッチを使えば、1つのソースに対して複数のマイクを使用した際に生じる位相の問題も簡単に解決する事が出来ます。チャンネル7、8に搭載されたM-Sマトリックス・エンコーダーはWidthコントロールの隣に位置するIn/Outボタンで操作します。3ポジション・サンプルレート・セレクターはA/Dコンバーター用として44.1/48kHzのセッティングと、リアパネルのワードクロック入力に接続された外部ソースと同期させる外部接続用セッティングから選択できます。また、1~4と5~8の2つのグループにファンタム電源を供給する事が出来ます。

リアパネル

リアパネルにはXLRマイク入力端子×8、バランス仕様のフォーン・プリアンプ出力端子×8、バランス仕様のA/Dライン入力を装備。プリアンプ出力は、アナログ信号をデジタル・インターフェイスやミキシング・ボードのアナログ入力に送る他に、信号回路にダイナミクス・プロセッサーをインサートするために使うこともできます。これらの出力はそれぞれの独立したA/Dライン入力にハーフノーマル接続されているので、コンプレッサー/リミッターなどに接続する為のインサート・センドとして使用することが出来ます。処理後の信号をA/Dライン入力に戻すと、パッチベイにインサート接続する時のように、XLR入力のノーマル接続が切断されます。OctaneのA/Dライン入力は、フォーン端子の接続であれば使用する機器のラインレベルに関わらず使用できます。ライン入力にケーブルを差し込むと、XLRマイク入力とA/Dコンバータの接続は切断されますが、マイク信号はプリアンプの出力より外部A/Dコンバーターやデジタル・レコーディング機器に送る事が可能です。


by
Karen Stackpole





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