独自開発シングル・ダイナミック・ドライバー
IE 100 PRO、IE 400 PRO、およびIE 500 PROは、ゼンハイザーが新たに設計した、シングル・ダイナミック・ドライバーを搭載しています。ゼンハイザーの新技術「TrueResponseテクノロジー」により、極めて歪みのない明瞭なサウンドを出力。音量をあげても、音の定位感やバランスはそのままに、大音量の中で演奏をするミュージシャンに最適なサウンドを提供します。
ダイナミック方式ドライバーユニットへのこだわり
一般的に、インイヤーモニター用のドライバーユニットは、「バランスド・アーマチュア型ドライバー(BA型ドライバー)」が広く採用されています。しかし、BA型ドライバーは、その筐体が小型であるために、低音域を1つのドライバーユニットでカバーできず、複数のドライバーユニットを組み合わせる「マルチウェイ方式」を採用します。このマルチウェイ方式は、スピーカーと同じく、クロスオーバー・ネットワークを必要とし、このクロスオーバー・ネットワークは、音の歪みやドライバーユニット間の位相ずれを生じる原因になります。
インイヤーモニターは、ダイナミック型ドライバーが少ない理由として、設計と製造の難しさにあります。
ゼンハイザーはその難題を解決し、ミュージシャン、エンジニア、ボーカリストが求める十分な低域の量感、リアルな音圧、楽器のニュアンスを正確に再現するIE 100 PROを開発しました。
そして、IE 100 PROの上位機種となるIE 400 PRO、IE 500 PROを開発。IE 100 PROでは10mm径のダイナミック型ドライバーを採用しています。しかし、より歪みの少ない高性能なダイナミック型ドライバーにするため、IE 400 PRO、IE 500 PROのドライバーを7mm径が採用されています。振動板の面積を約50%減らすことで振動板の剛性が向上し、より歪みのないクリアなサウンドを実現。そして、低音域の再現力を確保するために、ドライバーユニットの取付位置を耳の入り口に近づけることにより、これまでにないクリアなサウンドと力強い低音再生を両立することに成功したのです。
IE 100 PRO
ゼンハイザープロフェッショナル・インイヤーモニターの入門機となるIE 100 PROは、独自開発の10mm径ダイナミック型ドライバーユニットにより、ライブステージなど大音量の中でも確かな音圧、量感溢れる低域、スムースに伸びる自然な中高域を提供。ステージで演奏するミュージシャンやDJ、音楽を愛するオーディオファンのインイヤーモニターとして最適です。どんな耳のかたちにもフィットするよう人間工学に基づいたハウジングデザインを採用することにより、耳の中にしっかりと収まり、長時間でも快適な装着感をもたらします。
IE 400 PRO
パワフルかつ豊かで温かみのある自然なサウンドを提供する IE 400 PRO は、慣れ親しんだスタジオサウンドをステージで再現したいベーシストやドラマーをはじめとするプロミュージシャンに適したインイヤーモニターです。IE 400 PRO は、高い音圧レベルでも、音の定位や解像度を失うことなく、モニタリングしやすい鮮明なサウンドを再現します。新開発のTrueResponseテクノロジーを採用することにより、7mm 径のダイナミックドライバーは驚異的な音の解像度と重厚な低域を生み出し、長時間使用してもストレスのないサウンドを実現。歪み率は、以前は想像もできなかった0.08%に最適化されています。ミニチュア設計で超コンパクトな構造となっており、付属のシリコン低反発フォームのアダプターのおかげで、個別に調整できます。このインイヤーモニターは取り扱いが簡単なうえ、素晴らしいサウンドを再現します。酷使に耐えるよう設計されており、長時間でもしっかり快適に装着できます。
IE 500 PRO
IE 500 PROに搭載された7mm径ダイナミック型ドライバーユニットは、新開発TrueResponseテクノロジーを採用することにより、高性能ダイナミック型ドライバーの剛性を向上し、音量を上げても自然でまとまりのあるサウンドステージを再現するように設計されています。正確で緻密なサウンドも余すことなくクリアに出力し、ライブステージでモニタリングを行うミュージシャン、ボーカル、エンジニアたちにとって最適なサウンドを提供。ケーブルには、ノイズの影響を極限まで低減するツイスト・ペアケーブルを採用し、ノイズのないクリアな音声信号を伝送します。
付属のシリコン製イヤーチップと低反発フォームイヤーチップは、快適なフィット感と遮音性能が向上し、まるでオーダーメイドのような着け心地を実現します。特許申請中の衝撃に強い革新的なケーブルダクト採用のケーブルは、もちろん交換可能です。
IE100PROを視聴してみて、まず感じたのは、ダイナミック型ドライバーらしい低音の質感の良さ。ボリューム感のある低音は、音が滲まず、音圧のしっかりした気持ちの良い低音を鳴らしてくれます。半歩下がったところから聴こえる定位感で、ボーカルやギター、ハイハットの細かなニュアンスも埋もれることなく、音の解像度も十分ですね。高音の印象は、角が取れた滑らかなサウンド。ボーカルもすっきりとしたキャラクターの音質で、ギターのカッティングはリズミカルに切れ良く再現していました。音量をあげても演奏や楽曲の音像、各パートのバランスを崩すことなく、大音量の中でもミュージシャンのイヤモニとして十分に活躍してくれそうです。エントリーモデルではあるものの、上位機種にも負けないポテンシャルを持ったイヤホンですね!