様々なマイクが各メーカーから販売される中、自分にあったマイクを探すのは難しいかと思います。購入の手助けになるようAUDIX OMシリーズの各特徴をまとめました。あなたに合ったお気に入りのマイクがきっと見つかります。
世界中で大ヒットしているボーカル用マイクのOMシリーズや、インストゥルメンタル用マイクのDシリーズなど、優れたマイクを数多く世に送り出しており、多くのサウンドエンジニアやミュージシャンから支持されています。様々なシチュエーションやユーザーのニーズに応えるべく、開発に当たってはミュージシャン、エンジニアの意見を積極的に取り入れ、トップクラスの音質を実現しています。
1986年 クリフ・キャッスル氏によりAUDIXは最初のプロ仕様マイクOM1を発表し、産声を上げました。OM1は雑誌のレビューで高く評価され、Beach Boysなどの著名なミュージシャンからも支持されておりました。音質やフィードバックに対して既に定番マイクとなっていたSHURE/SM58より優れていると確認していましたが、容易に販売台数を増やすことができませんでした。
ビージェイ氏がカプセル同士を接続する技術を新たに開発し、マイクパフォーマンスに更なる磨きがかかりました。カプセル内のダイアフラムのレスポンス、軽量化に成功し、音を正確かつ自然に捉えることが可能となりました。この発明はVLM(very low mass)テクノロジーと呼ばれ、この技術により、現在の定番商品となるOM3やOM5を立て続けに開発することに成功。非常に高いスペックを誇る製品で、これらが会社の未来を決定づけることとなりました。
OMシリーズは、全てのマイクに特許取得のVLMテクノロジーを採用しています。このテクノロジーはダイアフラムを超軽量化することにより、他のマイクとは一線を画す正確な音の再現性、ナチュラルな音質を実現。また、高音の抜けが良いクリアな音質、他のマイクを圧倒する高い耐フィードバック性能もこのマイクの魅力です。手になじむ細身のボディに、ブラックで統一された高級感があり、飽きのこないデザインで所有欲を満たします。
数多くの海外の有名ミュージシャンがこのOMシリーズのマイクをライブで使用しており、数々の名演を支え続けています。
機種名 | OM2・OM2S | OM3・OM3S | OM5 | OM6 | OM7 | OM11 |
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特徴 | OMシリーズのエントリーモデル デザインは上位機種と同一 マイクユニットはシリーズ共通のVLM |
シリーズ1番人気のベーシックモデル 低音が豊か 超単一指向性でハウリングに強い |
ナチュラルなサウンド フィードバックに強く、高出力 OM3より低音が控えめで中域がクリア |
コンデンサーマイクのようなリッチなサウンド OM5より中域はやや落ち着いたトーン 音抜けが良い 音を拾う範囲が広い |
プロの現場用にデザインされたモデル 低出力だが、音質はフラット フィードバックにはシリーズ中最も強い |
OMシリーズの最高級モデル 最高級のパーツを使用 シリアルナンバー刻印 |
おすすめの 用途 |
カラオケや小中規模のPAシステム向き | ボーカル、楽器など何にでも使えるオールラウンドタイプ OM3Sは、ON/OFFスイッチが付いているので、カラオケにも最適 |
低域が強い男性ボーカル向き | ライブ・レコーディング、アクションの激しい方向き | スタジアムコンサートなど大会場向き | 究極のロックボーカルマイクをお探しの方に |
方式 | VLMタイプB | VLMタイプB | VLMタイプC | VLMタイプD | VLMタイプC | VLMタイプB |
周波数特性 | 50Hz~16kHz | 50Hz~18kHz | 48Hz~19kHz | 40Hz~19kHz | 48Hz~19kHz | 50Hz~18kHz |
感度 | 1.7mV/Pa | 1.7mV/Pa | 1.8mV/Pa | 1.5mV/Pa | 0.8mV/Pa | 2.3mV/Pa |
インピー ダンス |
250Ω | 250Ω | 200Ω | 200Ω | 150Ω | 200Ω |
最大音圧 レベル |
140dB | 144dB | 144dB | 144dB | 144dB | 140dB |
指向性 | 超単一指向性 | 超単一指向性 | 超単一指向性 | 超単一指向性 | 超単一指向性 | 超単一指向性 |
重量 | 307g | 307g | 307g | 307g | 307g | 370g |
OMシリーズのエントリーモデルであるOM2。お求め易い価格帯でありながら、OMシリーズ共通のスタイリッシュで手になじみやすい形状を採用しています。サウンドの要となるマイクカプセルにおいては、OM3、OM11と同じCLM TYPE B方式を採用しており、音質に一切の妥協はありません。その優れたパフォーマンスにより、アメリカの音楽雑誌「Electronic Musician」では、1999年度最優秀マイクに選ばれています。
周波数特性は50Hz~16kHzとOMシリーズの中では若干狭めですが、実際に使用してみると、レンジの狭さを感じることはなく、しっかりと芯のある中音域、AUDIXの特徴でもある抜けの良さを感じることができます。癖が無く、扱いやすいキャラクターを目指しており、ライブ、カラオケ、スピーチ、楽器集音等、ジャンルを選ばずご使用いただけるのも、このモデルの魅力です。ハウリングに関しても徹底した対策が施されており、十分なボリュームを稼ぐことが可能です。また、マイクの耐久性においても目を見張るものがあります。本国メーカーサイトでは、ショッキングな耐久性テストの動画が紹介されておりますので、ぜひチェックしてみてください。
価格を抑えながらも上位機種の優れた技術を取り入れ、耐久性に優れたOM2は、初めてマイクを購入する方に最適なダイナミックマイクです。
発売以来、ダイナミックマイクの定番商品として絶大な人気を誇るAUDIX/OM3。このOM3はAUDIXの運命を決定づける重要な商品として発表されました。AUDIX独自のダイアフラム軽量化技術「VLMテクノロジー」を採用し、初めて開発したマイクOM1を上回る、非常に高いスペックを実現したマイクとして販売。その結果、世界中にAUDIXの名が知れ渡る代表商品となりました。
OMシリーズの中で最もスタンダードなマイクとして位置づけられるOM3は、シリーズの中でもしっかりと低域を再生するモデルです。高域にも伸びがあり、普通のマイクと比べると、レンジが広い印象があります。SM58と比べると中域の力強さは感じられませんが、非常に抜けが良く、クリアなサウンドはバンド演奏でも埋もれることが無い存在感のあるボーカルを演出します。また、「VLMテクノロジー」によりナチュラルで正確な音をとらえることが可能となっており、輪郭のはっきりした聴き取りやすい音声も特徴です。ハウリングについても、他のOMシリーズ同様非常に強く、普段よりもボリュームを稼ぐことができます。ライブではもちろん、カラオケ、司会等でもマイクの真価が十分発揮されますので、様々な方にお勧めできる一本です。
OMシリーズヒットの火付け役となったAUDIXを代表するモデルがこのOM5。ダイアフラムの軽量化に成功した「VLMテクノロジー」を初めて採用したマイクの一つです。周波数特性を見ると、48Hz-19kHzと他のOMシリーズに比べ低域を抑えていることが確認できます。これはOM5のキャラクターを決定する重要な部分。また、他のマイクに比べゲインが高いのも特徴です
サウンドハウス社内のライブスペースでこのマイクを使用していますが、他のマイクと比較して、明らかにパワフルな印象があります。これはマイクのゲインが高いという点だけでなく、サウンドキャラクターにも秘密が隠されています。不要な低域を抑えることにより抜けの良さを確保しつつ、「VLMテクノロジー」による、ナチュラルではっきりとした輪郭の音声特徴をプラス。その結果、ハウリングを抑えながら、迫力のある力強い音質を実現し、ロックにベストマッチするサウンドキャラクターを生み出すことに成功しています。キレがあり、高域の抜けが良いサウンドは、シャウトやスクリームもしっかりと収音することができ、メタルやハードロックでも心強い味方になります。
グラミー賞受賞歌手「アラニス・モリセット」は、このサウンドキャラクターを気に入り、ライブで愛用し続けています。その他、多くの著名アーティストが使用していることからも、このマイクの完成度の高さが窺えます。
OM6の周波数特性は40Hz-19kHzと、コンデンサーマイクのスペックと勘違いするほどの広さ。この部分こそがOM6のキャラクターを良く表す特徴となっております。低域から高域まで、まんべんなく集音するナチュラルさ、コンデンサーマイクのようなきめ細かな音質をダイナミックマイクで実現している点がこのモデルの最大の魅力。特に相性が良いと思うのは女性ボーカルです。スーッと伸びる綺麗な高域や息遣い、ヴィブラートを繊細に拾ってくれるので、色気のあるボーカルを演出してくれます。どんなジャンルにも合うサウンドですが、演歌やR&B、JAZZ等ボーカルの表現力が求められることが多いジャンルにおいては、特にマイクの真価が発揮されることでしょう。ハウリングにも強く、コンデンサーマイクをライブで使用したいと考えている方にもお薦めです。
OM7はOMシリーズの中でも最上級モデルに位置付けられたローゲイン・モデルです。ライブ演奏だけでなく、レコーディングにも活用できるボーカル用のベストマイクを追求した結果、AUDIX社は低インピーダンス設計を駆使して音質の向上を最優先させたローゲイン・マイクを見事に開発! そのOM7の魅力とは、「圧倒的な解像度の高さ」です。他のマイクと聞き比べると一枚ベールが取れたようなクリアさ、それに加えAUDIX特有のナチュラルで抜けの良いサウンドが高次元で融合し、唯一無二のサウンドを実現しています。男女を問わず、どんなジャンルでも活躍してくれます。また、OMシリーズの中でハウリングに一番強いのもこのモデル。ローゲインのマイクだけにピンポイントのミキシングを可能にし、どんなライブでも安心して使えます。海外ではこのモデルが多くの高レビューを獲得しているのも納得できます。この驚くべきサウンドを是非、体験してください。
OMシリーズの最上級モデル「OM11」は、AUDIXの原点であるOM1をベースに進化させたマイクです。高いSPLを誇り、フィードバック、ハンドリングノイズに対しても強く、鮮明なサウンドが特徴です。また、OM11のみ他のOMシリーズとボディ形状が異なり、最上級モデルであることを象徴しています。
音の密度が非常に高く、一音一音はっきりと聴き取れる解像度と抜けの良さが印象的で、オケに埋もれることなくボーカルが際立つサウンドです。音楽のジャンルや男声女声を問わず、どのようなシーンでも最高のパフォーマンスを発揮します。指向性が強く、音声の被りを最小限に抑えることができるため、ライブ時のマイクセッティングに悩まされることもありません。また、このマイクの音質特性や機能性は、ボーカル用マイクとしてだけでなく、会議やイベントの司会等、しっかりと声を届けたい場面でも十分に生かされます。OMシリーズ最上級にふさわしい風格と音質を備え、ワンランク上のマイクをお探しの方に、きっとご満足いただけるダイナミックマイクです。