オーディオインターフェイスとは、マイクや楽器をPCに繋ぐための機器です。PCに音声を取り込み、音楽制作ソフトを介して録音ができるため、PCでの音楽制作には欠かせない存在です。また、取り込んだ音声やPCのサウンドを高音質に再生することが可能です。
マイクや楽器などのアナログ音声信号をデジタルに変換し、PCで取り扱うことのできるデータにします。同様に、PC上のデジタルの信号をアナログに変換して音声データを視聴できるようにします。
PC本体にもマイク入力やヘッドホン出力は付いているケースが多いですが、PCの音声機能はあくまで簡易的なものであるケースが多く、最低限の会話レベルの音声入力や、簡単な再生ができるという程度のものがほとんどです。この、PCのサウンド機能をパワーアップさせたものがオーディオインターフェイスです!
マイクや楽器の音声を、音楽制作ソフトなどを介して録音することができます。
ただ、最近では録音のみならず、配信ソフトや動画サービス上で配信用途にて使用するケースも増えています。
また、純粋にiTunesやYou Tubeなどで音楽を高音質で聴きたい!という用途でも活躍してくれます。
録音自体はPC本体付属のマイク入力から行うことができる場合もあります。ですが、もし音の遅れやノイズ、音がこもって聞こえる、音が割れる、など問題がある場合は、オーディオインターフェイスと対応するマイクを導入することにより、これらの問題をクリアすることができる可能性があります。
※PC本体のマイク入力はプラグインパワー用(3.5mm)である場合が多いです。プラグインパワーのマイクは、一部の機種を除いて変換アダプター等を使用してもオーディオインターフェイスでは基本的に使えません。
また、PC本体のマイク入力、ヘッドホン出力は各1つしか付いていないことが多いですが、オーディオインターフェイスでは、この入出力数は様々なタイプが存在します。例えばドラム録りをされる方にはたくさんのマイク入力が付いているタイプ、自宅で打ち込みを楽しむことがメインの方には最低限の入出力が付いているタイプ、宅録メインだけどアウトボードのエフェクトを使いたい方には4chの出力が付いたタイプなど、用途に応じて様々な入出力数を選択できます。ただ、ソフトウェアや配信サービスによっては使えるチャンネル数に制限がある場合もあり、注意が必要です。
コンデンサーマイクやダイナミックマイクを使用することができます。プラグインパワー方式のマイクなどは使用できないものが多いため注意が必要です。
コンデンサーマイクを使う場合はファンタム電源の供給が必要となりますが、多くのオーディオインターフェイスには、ファンタム電源の供給機能が備わっています。(購入時には必ずご確認ください。)
また、複数のマイクをオーディオインターフェイスに入力していろんな角度や距離から同時に収録することも可能です。また、別々の楽器を同時に録音することもできます。(ソフト側の機能に拠ってきますが)
エレキギターならアンプに繋いでアンプの前にマイクを立てて録ることももちろん可能ですが、Hi-Zなどのハイインピーダンスに対応した入力端子があるモデルだと、シールドで直接ギターとオーディオインターフェイスをつなぐことが可能です。その際にはソフトウェア側でアンプシミュレーターなどによる音作りが必要となります。
ライン入力可能なモデルではキーボードや、シンセサイザーの音声出力と接続することが可能です。
ステレオ入力できる場合、下記のようなデュアルケーブルでの接続が便利です。
オーディオインターフェイスの入力数が少ない場合、ミキサーにいろんな楽器をまとめてからオーディオインターフェイスに送ることも可能です。特に配信ではこのような接続をするケースが多いです。
※オーディオインターフェイス機能付きのミキサーもあります。
シンセサイザーなどと同様に、ライン入力可能な端子に接続可能です。
PCとの接続はUSB、Thunderboltなどが主流ですが、Firewireやイーサネット、PCIe接続などもあります。お持ちのPCに搭載されている端子に合わせて選びます。基本的には接続方式による音質の違いはありません。超低レイテンシーのモデルや後述のDSP機能などが搭載されているモデルでは、伝送速度の速いThunderboltやUSB 3.0などが採用されているケースが多いです。
USB 2.0や3.0、端子もType-Cなどの種類があります。USB 2.0は長く使われている端子ですが、そのため安定性も高く、ハイスペックなオーディオインターフェイスでもいまだに現役で搭載されている端子です。USB 3.0は高速通信が可能なため、超低レイテンシーや、その他付加機能を安定して使うことに向いています。USB 3.0対応のモデルでも、メーカーが動作を公表していれば下位互換としてUSB 2.0で使用できるケースもあります。Type-CはUSB端子の形状のこと。オーディオインターフェイス側の端子はType-C、PC側の端子はType-Aのケーブルが付属する、といったケースも多いため、要確認です。
AppleとIntelが共同開発した高速汎用データ伝送技術。USB 3.0や3.1よりもさらに高速な接続方式となっており、USB3.0の8倍、USB3.1の5倍の転送速度を誇ります。Macに搭載されているものが多いですが、Windowsでも数は少ないですが搭載モデルがあります。Thunderbolt(1)、Thunderbolt 2、Thunderbolt 3と3つのバージョンがあり、こちらもバージョンごとの互換性がないこともあるため注意が必要です。Thunderbolt 3の端子の形状はUSB Type-Cと同じですが、中身は規格が異なるため、端子の形状だけでは判断できません。Thunderbolt 3のオーディオインターフェイスは、USB Type-C端子に接続しても動作しないため、メーカー情報をよくご確認ください。
オーディオインターフェイスの仕様では「最大24bit / 192khz」といった表記をされることが多いです。これは「24bit」が量子化ビット数、「192khz」がサンプリング周波数を表しています。
サンプリング周波数は、アナログ信号をデジタル信号に変換する際に、信号の振れ幅を1秒間に何回処理するかを表しています。44.1khzで44100回となっています。192khzで192000回処理を行っているため、理論上はその分音が高精細になります。
量子化ビット数は、瞬間のレベルでの情報量を示しています。アナログ信号は下図のように滑らかな曲線となりますが、デジタル信号は「0」と「1」で表現するため、曲線は階段状になってしまいます。量子化ビット数が高くなるとその分階段はより曲線に近づいていきます。8bitでは、256段階、16bitでは65,536段階、24bitでは16,777,216段階となります。これだけ聞くと16bitと24bitでは相当の音質の違いがありそうに感じますが、実際にはこの数値ほどの圧倒的な違いはありません。ただしダイナミックレンジなどで差が出るため、ノイズ対策などの面ではビット数が大きいほど優位となります。
ビット数やサンプリング周波数を上げることでメリットはありますが、ファイルサイズが大きくなったり、PCに負荷がかかったりと、デメリットもあります。それらのバランスを取りながら選択していくことになりますが、はじめは量子化ビット数は16bitか24bit、サンプリング周波数は44.1kHzか48kHz、96kHzを選んでおけば問題ありません。
PC上の音声を録音したり、配信したりすることができる機能です。通常の配信では、例えばマイクに声を入力して、その音だけが配信されます。ループバック機能があれば、PC上で流したBGMなどのサウンドも合わせて配信に乗せることができ、配信時にバックグラウンドでBGMを流したり、PCからオケを流して歌うことなどが可能となります。また、他のアプリケーションの音をDAWソフトへ送って録音することなども出来ます。
オーディオインターフェイス側でエフェクトなどの処理を行うことで、PC側の負荷を軽減することが可能です。代表的なモデルはUNIVERSAL AUDIOのApolloシリーズ。オーディオインターフェイスに内蔵されたDSPにより、高品質なUADプラグインをPCに負荷をかけずに使用できます。ただ、DSPも機能は機種によって様々。ダイレクトモニターのサウンドにのみエフェクトをかけられるものや、各種メーターや機能をDSPで実現するものなど、機種によってできることの範囲が大きく異なるため、個別にしっかり確認が必要です。
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