今回比較した3機種の中で一番スタジオモニターヘッドホンらしいサウンドがこの「K171MKII」。音は余計な味付けが無くフラット。音源を忠実に再生してくれます。低音域は控えめで堅実な音質ですが、「K271MKII」ゆずりの高い解像度と、低域がすっきりしたシャープでキレの良い中高域はなかなかで、ジャズドラムのブラシワークで擦れる微妙なタッチからウッドベースの弦がビビるときの音も生々しく再現しています。
装着感は側圧が強めなので、しっかりとしたホールド感や遮音性を重視するならば「K171MKII」がぴったりです。
モニター用だけでなく、イージーリスニングにも使いたいのであれば、「K141 MKII」がいちばん聴きやすくて表情のあるサウンドでお薦めです。
3機種の中ではいちばん低音域に厚みがあります。セミオープン型らしい音の抜け感が程よく低音域に広がりをプラスし、中高域は角のとれた柔らかいサウンド。バイオリンやアコースティックギターなどの生楽器では、艶のある表情と空気感を演出。音の繊細さ・フラットさでは「K171MKII」が一枚上手ですが、音楽としての聴きやすさでは「K141MKII」が少々上回っている?といった印象です。
AKGスタジオシリーズのエントリーモデルが「K121 Studio」。これがなかなかの優れものです。
ちょうど「K171MKII」と「K141MKII」の中間を狙ったようなサウンドキャラクターで、全体的なバランスが良く高域から低域までまんべんなく鳴らします。音に癖もなく、モニタリングからリスニングまで幅広く対応してくれます。セミオープン型なので良い塩梅で抜け感もあり、聴きやすいサウンドというところもお薦めポイント。低域は「K141MKII」に比べればやや控えめといった印象です。ケーブルの着脱ができない、やや側圧強めな仕様ですが、コストパフォーマンスの高いヘッドホンです。
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