2021/05/16
クラシックのステージにおけるリファレンス・スタンダード
投稿者名Reviewed by:おおきに 【大阪府】
このマイク(カプセル)を指名買いする人には、説明は不要でしょう。
特にクラシック音楽を扱うプロのエンジニアであれば、SCHOEPS を使った経験がない人は、まずいないでしょうが、ほとんどは会社などで保有し、価格面から個人の所有が多くないことが、あまりコメントを見かけない理由かもしれません。
映像収録の邪魔になりにくい、艶消しグレーのコンパクトでスマートな拡張システムの外観は、ステージで重宝される理由のひとつですが、あくまでも本来の実力は、「音」です。
SCHOEPS の魅力を一言で言うなら、優れた基本性能と美しい音質が高度に両立され、バランスが取れていること、長期にわたって通用する性能が追求されていることです。
私は、SCHOEPS を使用し始めて今年で20年が経ちますが、製品開発が一貫しているところに、信頼を寄せています。
プリアンプ部の本体は改良が重ねられ、現在のCMC6、CMC6xt、CMC1に至っていますが、カプセル部は基本的に、どのプリアンプ部本体や拡張システムとも組み合わせ可能。この点は、将来も変わらないと予想されるので、安心して少しずつ買い足せます。
MK4 は、ベーシックな単一指向性カプセルで、登場したのは、数十年も前ですが、その当時から今でも通用する基本性能を持っていて、音質傾向もほとんど変わらないことは、驚きです。
音調は、高音域から低音域まで、ほぼフラット。高音域でわずかに感度アップを施していますが、これは、音源が離れている場合に失われる高音域を補償するためで、音楽的な美しさを再現する絶妙なバランスとなっています。
もうひとつは、音源から届く直接音と音場の中を反射してくる間接音のバランスの良さで、正面から外れた方向からの音でも周波数バランスや位相が崩れず、音源を取り巻く音場の自然さ、空気感・エアー感の再現が非常に優れています。
これは、マルチマイク収音の際には、カブリ音の自然さに貢献します。
用意されている豊富な指向性バリエーションのいずれにも、同様の性能が追求されています。
こういった性能が如実に発揮されるのが、拡声を伴わない歌唱やアコースティック楽器の収録で、音楽的な美しさが際立ちます。残響音の美しさが重要な音楽ホールでの収録で、DPAとともにリファレンス・スタンダードとなっているのは、このような理由からですね。
レビューIDReview ID:117964
不適切な投稿として報告しますか?
理由
ご協力ありがとうございました
投稿を削除しますか?
投稿されたレビューを削除しました。
商品ID:272060
¥154,800(税込)
7,740ポイント(5%)内訳
通常ポイント
ポイント5倍キャンペーン
合計
評価:
カテゴリーから探す
ブランドから探す
ブランド一覧を見るアフターサービス
© Sound House
すべてのレビューを見る