フレンチホルンの種類｜サウンドハウス

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管体の材質と仕上げ

管体の材質

フレンチホルンの管体には主に真鍮(ブラス)と呼ばれる銅と亜鉛の合金が使用されています。同じ真鍮でも、銅の比率によって音色に変化が生まれます。

イエローブラス	銅65or70％	明るくクリアな音色
ゴールドブラス	銅75～85％	深く豊かな音色
レッドブラス	銅85～90％	優しく落ち着いた音色

また、ニッケルと亜鉛の合金である洋白を使用したモデルもあります。真鍮と比べて耐蝕性に優れ、真鍮製のホルンにも部分的に洋白を使用することがあります。

管体の仕上げ

変色しやすい地金を保護するため、仕上げを施すのが一般的です。この仕上げ方法や材質により音色に変化が生まれます。

ラッカー仕上げ

ソリッド感のあるサウンド。フォルテの音抜けの良さが特長です。クリアラッカー・ゴールドラッカーがスタンダードです。

アンラッカー(ノーラッカー)

表面の仕上げを一切行わず、地金を露出した楽器です。楽器本来の鳴りを楽しむことができるほか、仕上げが施された楽器と比べてダークな音色が特徴です。

フレンチホルンの種類

シングルホルン

主にF管、Bb管の2種類があり、演奏する曲により使い分けます。
ダブルホルンと比べて手の届きやすい価格帯が魅力ですが、使用できる曲に制限があったり、コントロールが難しいのが特徴です。

ダブルホルン

ひとつの楽器でF管/Bb管を切り替えて演奏できるホルン。
切り替える方式により2つに分かれます。

フルダブル

管長の異なるF管/Bb管の管がそれぞれ独立しており、バルブで切り替えて演奏します。日本では最も一般的に使用されています。

セミダブル

2つの調性の音を演奏できるように改良されたホルン。高い調性の楽器に、低い方の調性を演奏できるようの迂回管(補正管)が追加されています。

トリプルホルン

ひとつの楽器でF管/Bb管/High-F管を切り替えて演奏するホルン。オクターブ上のHigh-F管により高音が吹きやすくなりますが、管が更に追加されているので重量が増します。

巻き方の違い

特に使用する奏者の多いフルダブルホルンは、管の巻き方が2種類に分かれています。

ガイヤータイプ

4番ロータリーが小指側、4つのバルブが1列に並んでいるのが特徴。巻きがシンプルなので抵抗感が少なく、初めてホルンに挑戦する方や、学生の方におすすめです。

クルスぺタイプ

4番ロータリーが親指側、4つのバルブのうち4番のみずれているのが特徴。巻きが複雑なので適度な抵抗感があり、深く豊かな音色が得られます。

デタッチャブルベルとは

フレンチホルンは、ベルが一体のものとカットされているものに分かれます。

一体型(ワンピース)

明るい音色と軽めの吹奏感が特徴。

デタッチャブル(ツーピース)

よりコンパクトにケース収納ができます。深みのある音色が特徴。

ホルンの仲間

フレンチホルン以外にも少しレアなホルンがあるのでご紹介します。

ナチュラルホルン

バルブのない1本の管でできたホルン。自然倍音列のみで演奏します。長さの違うクルーク管(替え管)を付け替えることで調を変えることができます。

ワーグナーチューバ

作曲者R.ワーグナーの発案のもと製作されたとされる。ワーグナー作曲の曲等、一部のオーケストラ曲で使用されます。

ウィンナホルン

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団で使用されるF管のシングルホルン。2連のピストンバルブと、2重巻きの着脱できる吹込管（ボーゲン）を持っています。