弦が切れてしまったけど、弦の交換方法が分からない…そんな方には必見!初心者向けに、弦交換のタイミングや交換のコツなど写真と動画にてご紹介いたします!
弦は切れない限りは使えると思われがちですが、実際は弦が古くなると正しい音程が得られなくなったり、音質が劣化したりします。
交換のタイミングは、弦の種類や楽器の使用頻度によるため明確な決まりはありませんが、基本的には3ヶ月から半年程度が一般的です。弦が切れてしまったときに手元に交換弦がないと、すぐに演奏することが出来ませんので、ぜひ予備の弦を1セット常備して置くことをおすすめします。
弦は芯線の周りに巻き線がグルグルと巻かれている構造となっています。弦をよく見た際に、巻き線部分がほつれていた場合は交換の合図です。右の写真はスチール弦の巻き線がほつれている様子です。駒や上ナットなど弦が折れ曲がって力のかかる箇所は他の部分に比べて劣化が早いため、定期的にチェックをしましょう。判断の基準は目で見てサビや黒ずみなどが無いか、指に触れてざらざらしないかなども確認してください。見た目に問題がなくても、音程が不安定になった、響きが鈍くなったと感じたら、弦の見た目に問題がなくても、交換のサインです。可能であれば弦の劣化をできるだけ防げるよう、弾き終わった後は布で手が触れた場所を拭いておきましょう。
弦はスチール弦とナイロン弦、ガット弦の3種類に分類されています。チェロの場合音の出しやすさ、チューニングの安定性という点で初心者の方におすすめなのはスチール弦です。
チェロやコントラバスなど大型の楽器の弦は、バイオリンやビオラに比べてチューニングが少し狂いやすい性質があります。ナイロン弦やガット弦は素材の特性上、一度チューニングしても少し演奏するだけですぐに弦が伸びてしまい、音が安定しないと言われています。このような理由で、チェロにおいてはスチール弦が人気です。
PLAYTECHのチェロPVC244は、スチール弦が張られた状態でお客様にお届けしています。
- 替え弦の例 -
PLAYTECH PSC100 チェロ弦 スチール 4/4セット、
定番チェロ弦セット Jargar Classic AD/ Thomastik Spirocore GC
それでは弦交換をはじめていきましょう!
01
まずはじめに
チェロを安定した場所に置きます。このとき楽器を傷つけないよう、下には毛布などを敷いて作業しましょう。
02
一本ずつ交換する
弦は一本ずつ交換するのが基本です。すべての弦を一度に外してしまうと、駒や魂柱(こんちゅう)の位置がズレる恐れがあります。ズレてしまうと音質や弾き心地に悪影響を及ぼすばかりか、最悪の場合は魂柱が倒れてしまうこともあります。
03
古い弦を外す
交換する順番はヘッドを正面から見て下側のペグ(糸巻き)から4弦→1弦→3弦→2弦の順番がおすすめです。ペグをゆっくりと回し、弦を緩めていきます。このとき、急激に緩めると弦が跳ねて指や楽器を傷つける可能性があるので、必ずゆっくりと緩めることが大切です。
弦が十分に緩んだら、テールピースからボールエンドを外し、次にペグから弦を外します。
04
新しい弦を張る
新しい弦のボールエンドをテールピースの穴に引っ掛けます。次に、弦の先端をペグ側まで持っていき、先端をペグの糸穴に差し込ます。先端を少し出してから巻き始めます。たるみがないようテンションを加えながら、内側から外側に向かって弦が重ならないようにきれいに巻いていきます。
ある程度巻けたら、テールピース側のボールエンドが外れていないかを確認します。
05
駒の姿勢を確認する
4弦と1弦の2本の交換が完了した時点で、一度駒の姿勢を確認します。駒の背面はボディーと垂直になっていることが重要です。これが確認できたら3弦と2弦も同様の手順で交換していきます。
すべての弦を張り終えたら、また駒の姿勢を確かめ、あわせてボールエンドがきちんと溝に納まっているかどうかを最終確認しましょう。確認が終わったら調弦を行えば、チェロの弦交換は完了です。
この様に手順を文字に書き出すととても複雑に思えますが、楽器の弦交換は何度も繰り返し慣れていくことが重要です。慌てて作業をして大切な弦や楽器本体を痛めないように、落ち着いて作業をしてみてください。急がば回れ、はやや大げさな言い方ですが、手順は守ることで早く、きれいに仕上がると思います。
カテゴリーから探す
ブランドから探す
ブランド一覧を見るアフターサービス
© Sound House