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真空管について

真空管とは、電流、音声信号の制御や増幅を行う、中が真空になっているガラス製の管です。1900年代初頭に発明され、1960年代まではラジオやオーディオ等に広く使われていましたが、現在はごく一部のオーディオ用アンプ、レコーディング機材、ギター/ベースアンプくらいにしか使われていません。しかし現代でも、多くのギタリストにとって真空管アンプならではの歪み、豊かな倍音はとても心地良く、弾きやすいトーンに感じるのです。現在市販されているトランジスタのギターアンプ、アンプシミュレーター、デジタルエフェクターの多くも、真空管アンプのサウンド、フィーリングを再現するものが数多くみられ、ギタリストにとっては、今日でも非常に身近な存在であるといえます。

真空管の交換について

他ブランドの真空管に差し替えることによって出力された音は、異なるサウンドキャラクターとなります。また、その組み合わせによってもさまざまな表情を見せてくれます。非常に趣味的で、かつ奥の深い世界といえるでしょう。

また、劣化による明確な交換時期というものはなく、アンプの使用頻度、使い方によっても大きな差が生まれます。音に元気がなくなってきたり、以前より歪みっぽくなったなどの変化があった場合は交換時期かもしれません。ただし、アンプの調子が悪い場合、必ずしも真空管が原因でない場合もあります。故障かな、と思ったときには楽器店、アンプリペアショップ等へ、点検と併せて作業依頼されることをおおすすめします。

真空管の種類

プリ管

ギターからの微弱な信号を、パワーアンプで動作させるまでに増幅する役割を担っています。音の硬さ、明るさ、歪みなど、アンプの基本的な音色を作る真空管です。アンプによってはプリ管の交換だけでもかなりサウンドキャラクターを変えることができます。12AX7/ECC83は選択肢が非常に多いので、様々な製品を試してみてはいかがでしょうか。12AU7、12AT7は位相反転やリバーブユニットの動作に用いられる真空管です。

  • 12AX7

    12AX7
    互換真空管
    12AX7A12AX7WA12AX7WB7025575112AX7WCECC83E83CC
  • ECC83

    ECC83
    互換真空管
    12AX7A12AX7WA12AX7WB7025575112AX7WCECC83E83CC
  • 12AT7

    12AT7
    互換真空管
    ECC81A2900B152CC81E6057
  • 12AU7

    12AU7
    互換真空管
    ECC82E82CCB329

パワー管

プリ管で作られた音声信号を、スピーカーを動作させるまでの大きな信号に増幅する真空管です。FENDER、MESA BOOGIEなどのアメリカのメーカーは6L6系、MARSHALL、HIWATTなどのヨーロッパのメーカーはEL34系のパワー管が採用されていることが多く、その真空管の違いがサウンドキャラクターの演出に大きな役割を果たしていると言えます。大半の真空管アンプは2本または4本単位で動作させています。

  • EL84

    EL84
    互換真空管
    6BQ56P15N709CV8069CV2975
  • EL34

    ECC83
    互換真空管
    KT776CA7CV741CV1741
  • 6550

    12AT7
    互換真空管
    CV5220KT88
  • 6L6GC

    12AU7
    互換真空管
    6L66L6WGCKT66CV1947DL37EL375781AN665881
  • 6V6GTA

    12AX7
    互換真空管
    5871CV511CV509CV731

整流管

真空管を動作させるための直流電圧を作る役割を果たします。現代では、オールチューブアンプと謳っている製品でも、ダイオードで代用されており、搭載されてないモデルのほうが多いです。整流管を搭載しているアンプとしては、VOX AC30やMESA BOOGIE Rectifierシリーズが有名です。

注意点

  • 真空管の交換は、自己責任でお願い致します。感電などの可能性もあり、危険を伴う作業です。十分に注意して行ってください。
  • パワー管の交換時には、アンプ側の調整(バイアス調整)が必要になる場合があります。バイアス調整を含む交換は販売店、アンプリペアショップ等にご依頼ください。

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