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RODE / NT1KIT レビュー

PRODUCT REVIEW

NT1KIT1" Cardioid Condenser Microphone

2014/1/16

Future Music誌

by Trevor Curwen

ベストセラーコンデンサーマイク「NT-1」をリニューアル

RØDE社のオリジナルNT1は2001年にリリースされ、その数年後にNT1Aが登場しました。今回、名前はそのままに、新しいNT1モデル「NT1 Kit」がリリースされました。新しいモデルはNT1Aと同じ外観ですが、設計を一から見直し、以前と同じ部品はメッシュ・グリルのみとなりました。RØDE社は「NT1は現在販売されている1インチ・カーディオイド・コンデンサーマイクの中で最も静かなコンデンサーマイク」とコメントしています。新しいデザインで最も大きく変わったのは、HF6カプセルです。サウンドの特徴は従来品を踏襲していますが、さらに非常に低いノイズ性能を実現しています。

次に、トランスデューサーの固定です。Rycote Lyremマウントシステムを使用したカプセル・サスペンションを採用し、これにより、外部からの振動を最小限に抑えることができます。さらに、グレードの高い電子部品を使用することにより、セルフノイズを4.5dBAまで抑えることができました。

ダーク且つ、シンプルな仕上げ

NT1 Kitは実用的なダークグレイ仕上げの美しいデザインを採用し、低域ロールオフ・スイッチやパッドスイッチがありません。さらに、アルミボディは外観の美しさを保つニッケルメッキ、ハイグレード・セラミック・コート仕上げです。ブラック・メッシュ・グリルはしっかりと内部を守り、ゴールドのポジションマークによりマイクの表裏を明確にします。パッケージにはRodeの新しいSMRショックマウントが付属。このショックマウントはダブルホルダー・サスペンション構造となっていて、2番目のホルダーは振動を抑えるためにマイクポジションを一定に保つ役割を持っています。

マイク本体はしっくり収まる一方で、底部はホルダーにしっかりネジ止めされ、軽くレバーを締めるだけでマイクスタンドに対して全体の角度調整ができます。また、金属製のポップガードをマイクから5cm離して固定できます。

Rode NT1 Kitテスト

温かみのある低域と透き通った高域を持つNT1 Kitのボーカルサウンドは明瞭で繊細です。

NT1 Kitを使用した最初の印象は、ノイズが非常に少ないということです。RØDE社の設計見直しにより、狙い通りの性能を得られたと思われます。このタイプのマイクを購入するユーザーはボーカル・レコーディングを考えていると思いますが、決して期待を裏切ることはないでしょう。

NT1 Kitのボーカルサウンドは明瞭で繊細、温かみのある低域、強調し過ぎることなく忠実な再現力を持つ中域、クリアで透き通った高域。これらを実現するために、最適な位置に取付けできるダブルメッシュ仕様のポップガードが付属しています。

NT1 Kitはボーカルに性能を発揮するだけでなく、他にも多くの機能があります。しかしながら、パッドスイッチが無いため、大音量ソースをクロースマイキング録音することはできません。6弦と12弦アコースティックギターの録音は素晴らしく、絹のような高音の美しさは決定的です。様々なパーカッションでも同様でした。レビューの時に、ドラムやピアノがあれば試して見たかったと思います。高性能なラージ・ダイアフラム・カーディオイド・コンデンサーマイクは、ボーカル・レコーディングを考えているユーザにとって優先順位が高いはずです。新しいNT1 Kitがコストパフォーマンスの高いマイクの1つであることは間違いありません。

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