2024年 新年のご挨拶

2023年は音楽を通して社会貢献に力を入れた1年でした。サウンドハウスが女川町にて運営する、無料の音楽教室は嬉しいことに生徒数も15人まで増加しました。開講から1周年を迎えた7月には、地元のお祭りに合わせて、生徒による発表会を開催。私自身もPAオペレーターとしてイベントに参加し、子ども達からたくさんの元気をもらえたと同時に、音楽の素晴らしさを改めて実感しました。2022年8月に設立したサウンドハウスこどものみらい財団につきましても、支援先を8団体まで拡大しながら活動の範囲を広げています。宮城県石巻市の保育園「木のおへや みらいキッズ」では、無料リトミック教室を毎月開催。「音楽で日本を元気に」を企業理念として活動している私たちにとって、子どもが音楽を楽しめる環境を構築することが、未来の音楽シーンの繁栄に繋がると信じています。また、新潟市に活動拠点を持つ子ども食堂「OHANA」は、子ども達の居場所となる建物の補修をお手伝いし、いつでも安心して子ども達をケアできるように支援しています。サウンドハウス、および、サウンドハウスこどものみらい財団は、これからもさまざまな支援活動を通して日本を元気にしていくことをここに約束します。

音楽シーン全体に目を向けると、コロナ禍を経た2023年は、それまでの自粛ムードを吹き飛ばすかのように音楽フェスやライブが盛り上がった年でした。ライブ配信なども含めた新しい形のイベントが生まれ、より音楽が多様化。そして2024年。今までにも増して音楽を身近に感じ、誰とでも気軽に感動体験をシェアできるサービスを展開したいと考えています。そのためにはファン同士、あるいはファンとアーティスト、アーティスト同士が気軽にコミュニケーションがとれ、アーティストとエンジニアが安定して活動できるような仕組みが必要です。コロナ禍に、お客様の声から生まれた新サービス「Sound NAVI(サウンドナビ)」はリリースから1年2か月が経過し、着実に成長を続けています。今年はSNS面の強化やアーティスト側への還元など次のステップに進んでいきます。勢いを増して裾野を広げる音楽シーンにおけるアーティスト、ファン、関わる全ての皆様にとって必要とされ、愛され続けるサービスを提供することが私達の願いです。サウンドハウスのユーザーの皆様におかれましても、ぜひ「Sound NAVI」をご活用いただくとともに、感じたことや要望などを頂戴できますと幸いです。

そしてChat GPTが公開されてから1年と少し。生成AIに関する話題は日々尽きることなく、音楽分野においても目を見張る発展をみせています。最近では編曲や歌詞制作だけでなく、合成音声を活用した歌声まで瞬時に生成し、それによって生まれた楽曲は、一聴しただけでは生成されたものだとは感じさせないほどの完成度に達してきています。しかし、それらは喜ばしいことばかりではありません。AI絵師の話題でも取り沙汰されたように、著作権の所在や学習元のデータソースに対して還元が現状ない点、短期間で大量に生成された作品が、シーンや文化の価値を損なわせかねないとする見方もあります。

AIを活用した創作作業の是非が問われる一方、業務効率化におけるAIの導入も避けては通れない課題です。EC業界の市場規模は14兆円以上ともいわれるほどの成長を遂げています。

お客様への対応においては、生成AIを活用したチャットBOTや自動音声電話など、自動化する企業が急増。サウンドハウスはお客様との直接的なコミュニケーションこそが最重要と考えています。AIを活用したサービスは効率的なツールとして活用しつつも、これまでと変わらず人の温かみを感じていただけるサービスを貫いていくことができるよう、全力で取り組んで参ります。

本年もどうぞ変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。