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TEAM90活動報告

2011/03/30

 今回の震災に対する支援策として、サウンドハウスでは私とスタッフ計4名の支援隊と、本部3名からなるTEAM90を編成し、緊急支援車両の認定を受けた4トントラックのT1隊と大型RV車のR2隊の2台をもって、3月20日(日)に被災地に向け出発しました。様々なニーズを想定した上で、トラックには食料、飲料水、さらには薬等の生活必需品等の物資だけでなく、至急に購入した原付バイク2台も搭載し、被災地の状況を確認しながら配給することを目的としました。また、お客様の安否確認も途上で同時に行い、長らく滞っていた商品のお届けをするだけでなく、そこでも支援活動をすることを目指しました。

 T1隊はまず、成田から宮城県の仙台周辺へと向かい、利府、塩釜をまわり、一関泊後、翌朝は気仙沼から北上を開始し、陸前高田や大船渡にて活動しました。R2隊は東北自動車道経由で一気に八戸に向かい、そこから三陸沖を南下しました。そして両部隊とも次から次へとお客様を探し求めながら、配達不可の地域において物資が不足していることを想定しつつ、支援物資の配給に努め、その途中、被災された方々とお会いして状況を確認しながら救援活動を行いました。我々がそこで目撃した現場の悲惨な状況は言葉では言い尽くすことはできません。それまでテレビを通じて見てきた多くの町が壊滅した光景が、正に現実の悲劇として目に焼きついたのです。

 その後、T1、R2部隊は宮古近郊で合流し、そこから三陸海岸を国道45号沿いに再び北上し、被災者の救援にあたる行政の拠点となっていた田老町を訪れました。そこでは燃料も不足しているだけでなく、津波によって車や自転車が流されてしまった為、多くの庶民、行政の方々が瓦礫に囲まれた道路を歩いていたのです。色々と話を聞いた結果、今、一番必要としているものの一つは交通の手段であるということで、そこで2台の原付自転車を寄贈しました。TEAM90が訪れた被災地の殆どは、支援物資はおおよそ足りてきてはいたものの、それを運搬する燃料と車両が極端に欠乏している為、配給が滞っていただけでなく、地域全体において被災者の安否をなかなか確認できないということを知らされました。こうして被災地では、ひたすら声をかけて、現地のニーズを知ることに努めました。

 またニュースではなかなか取り上げられない、避難所以外で不安な日々を過ごしている大勢の被災者の存在も自分の目で確認しました。宮古では停電が続いており、夜には真っ暗になります。そんな瓦礫に囲まれた暗闇の道路を1人の女性が歩いていたため我々は声をかけ、自宅までお送りしたところ、そこには未だに停電している古家で蝋燭を灯しながら、避難所に行くことを拒むお婆様が暮らしていたのです。ちょうどその家は高台にあった為、津波の被害を逃れることができたそうですが、その下の家々は全て、多大なる被害を受けていました。また田老近隣の小高い丘の上に80代の老婆が2人だけで生活している家も訪ねてまいりました。このように避難所に行かず、あくまで自宅で生活している方々も大勢存在しますが、救援物資を届けようにも、その場所や人数は自治体でも把握できていないようです。

 無論、被災地では自衛隊による捜索、及び救援活動は引き続き行われていますが、被災地は南北500kmに広がる膨大なエリアにまたがり、想像を絶する労力を必要としています。そして瓦礫の撤去の際、遺体が発見される現場にも遭遇し、重苦しい雰囲気に包まれることも少なくありませんでした。更に行政によると、特に津波によって壊滅した町々では、家屋の所有権の確認に関する諸問題だけでなく、とにかく甚大な被害のために、行政処理がなかなか思うように進まないとのことであり、復興の難しさを物語っています。このような情報に心を悩ましながら、R2、T1両部隊は被災地の縦断を終え、盛岡経由で、R2隊は22日深夜に成田に到着し、T1隊は、行政からの要請に基づき、宮城県亘理郡山元町へ救援物資をお届けし、翌23日(水)早朝、無事成田に帰還しました。

 私たちが現地で目撃したものは、報道されている映像のとおり、まさに集落が全滅しているという悲惨な現実です。緊急車両を走らせる中、突然、眼下に瓦礫だらけの消滅した町の光景が見えたときの衝撃は、一生忘れることはないでしょう。しかしそのような災害の中でも、地元の方々が復興に向けて前向きに頑張っている姿を見て、救援隊として向かったにもかかわらず、むしろ励まされたような気持ちにもなりました。この状況で我々は果たして何ができるだろうか、と自問自答する日々ですが、まずは自分達にできることを精一杯やるしかない、と考えています。一日も早い復興をお祈りし、今後も我々にできることを考え、支援を続けていきたいと考えております。

 最後に、TEAM90に対して、様々な応援メッセージや、連絡の取れなかったお客様の情報をいただき、ありがとうございました。今後ともサウンドハウスをよろしくお願い致します。

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