|
||
| by Greg Walker / 2006年 12月 | ||
RODEの『鉛筆』が更に研ぎ澄まされて再登場。 " Two heads are better than one"という格言があてはまる新商品。 RODEのスタッフは、製品開発の過程で、その製品を見定め、「優れたマイク」であることの本質を間違いなく理解しています。元々NT5で初めて採用された、RODEのゴールドスパッタリング処理された1/2インチ・コンデンサー・トランデューサーカプセルを、NT6では少し異なった、しかしエレガントな形で再び採用し、カーテンコールを 浴びています。注意深くマーケティングした結果、この商品が人気を得ているのは間違いありません。今回RODEはマイク本体と、2つの取り外し可能なカプセル(1つは単一指向性、もう1つは無指向性)をおしゃれにパッケージした、NT55を発表しました。NT6と同様、RODEのこの新しいマイクNT55は、レコーディングスタジオだけに向けて開発されただけでなく、映画や放送、劇場での使用も考慮されており、さまざまな現場の声に応えられるようにオムニカプセルも付属しています。その製品自体のクオリティーの高さに加え、可変式パッド、ハイパスフィルター用の3ポジションスイッチといった仕様で、優れた再現精度で録音しようとする高い志の元に作成されており、RODEの意図を明確にしています。 NT55を収納する、味のある特別仕様のブラックメタルケースは、RODEが持つ洗練されたイメージを醸し出しています。ケースを開けると、美しい造りのマイクロフォンが姿をみせます。その姿は、今まで私が見てきたRODE製品よりも高級な感じを受けます。それは内部に埋め込まれた2つの3ポジション・ペンスイッチや掘り込まれた銘柄、そして2桁となった型番から受ける印象かもしれません。いずれにせよ、その組み上げのクオリティーは非常にしっかりしていて安心感があり、とても高価に見えます。 NT55はオリジナルのNT5よりも若干長く(145mm)、そして重く(110g)なっていますが、それでも充分に小型マイクの範疇に入るサイズで、RODEは目立たないセッティングができるマイクとして最適だとしています。出荷時はカーディオイドのカプセルが取り付けられており、スペアのオムニヘッドはケース内の高密度ラバーモールドの中にぴったりと納められています。充分にタイトで機能的なゴム製マイククリップも同梱されています。ヘッドを取り替えるのも簡単、見慣れたRODEの金ドットの上に位置するシンプルな単一指向性/無指向性のシンボルも区別がつきやすくて好感が持てます。 ボディにはフィルターやマイク入力の減衰を調整できる二つのペンスイッチが付いています。12dB/オクターブ・ハイパスフィルターはフラットな状態から75Hzもしくは150Hzの低周波帯をロールオフする事ができ、パッドはフラット、-10dB、-20dBで感度の調整を行う事が出来ます。これらのセッティングと二つの指向性のカプセルを組み合わせる事によって、幅の広い調整を行う事が出来るため、近接効果を抑えて楽器のクローズマイキングを行うことも出来ますし、歪みを簡単に回避する事が可能なため、ルームマイクとしてラウドなサウンドエフェクトを録音することもお手の物です。NT55のセルフノイズは大変低く抑えられています。また、どちらのカプセルも50Hzから10kHZまでの滑らかな周波数特性を持っていますが、カーディオイドの方がなだらかな上昇カーブなのに対し、オムニの方が際立った上がり方をします。 ハイパス・スイッチは若干扱いにくい位置取りになっています。オフの状態では実質パネルと同一平面になっており、表面だけくぼんだ形状になっています。私はこのボタンを押す際、爪の先を使わなくてはなりませんでした。同様に、コントロールノブもリアパネルより1/8インチほどの高さになっており、サイズも約1/4インチに抑えられています。とは言え、親指と人差し指でノブをつかんで調整するのには何の問題もありませんでした。EVENTによると、ミキシングの状況においては致命的にもなり得る不慮の接触を避けるため、ノブやスイッチは少し扱いにくくデザインされているとのことです。
実際に使ってみて、カプセルを交換するのに1分もかかりませんでしたが、実際にテストしたそれぞれのサウンドの違いは大変聞き応えのあるものでした。私はNT55をバイオリンやハンドパーカッションからアコースティック/エレクトリックギターやドラムまで様々な音源で試しましたが、その結果、2種類のカプセルから聞ける音の違いは歴然としたものでした。私は特にカーディオイドのタイトな中域が気に入り、パーカッションやストリングス用として使用しましたが、オムニのカプセルはよりオープンで明るいサウンドで、アコースティックギターやドラムでその本領を発揮しました。唯一気になったのは元々好きではなかった”ペン”スイッチでした。ペンスイッチは業界のスタンダードとも言えますが、切り替える度にペンを探さなければならないのは厄介でした。 この唯一の不満点を除けば、NT55には大変感銘を受けました。パッドやフィルターのオプションがあるので、スタジオ、ステージは勿論、屋外でのレコーディング、セッションでも大活躍しそうです。全体的に見るとこのRODEスタッフが送るこの素晴らしいパッケージは、「2つの頭脳は1つより良い(Two heads are better than one)」という事を本当に証明してくれます。 |
カテゴリーから探す
ブランドから探す
ブランド一覧を見るアフターサービス
© Sound House


浴びています。注意深くマーケティングした結果、この商品が人気を得ているのは間違いありません。今回RODEはマイク本体と、2つの取り外し可能なカプセル(1つは単一指向性、もう1つは無指向性)をおしゃれにパッケージした、NT55を発表しました。
